果報は寝て待て
ここのところ、米国テクノロジー株は、経済の冷え込みによって打撃を受けて株価は冴えない。昨日は、▲AAPL-1.03%・▲MSFT-1.68%・▲NVDA-0.72%・▲グーグル-0.69%と散々だった。金利上昇の中で、日を重ねるにつれて、景気の冷え込みが懸念される。新型コロナの感染も収束したことで、パンデミック主導のテクノロジーへの投資が冷え込んだ。特に、ステイホームの恩恵を大きく受けたパソコン関連は弱含みだ。過去数年間のPC販売の急増や在宅経済の恩恵を受けた企業は、打撃を受ける可能性が大きい。また、インフレ抑制のために経済を減速させるFRB施策の影響も大きい。経済減速は、収益の大部分を広告主に依存している企業には痛手だ。来年の見通しは、今年よりも更に悪化する可能性がある。アップルは、2四半期連続で収益が大幅に減少したにもかかわらず、営業費用が増加している。そして、1株あたりの純現金も減少してきた。マイクロソフトは、収益では アップルよりも優れている。2四半期おきに収益が増加する傾向を続け、過去数年間で債務を着実に削減してきた。しかし、マイクロソフトの収益見積もりは、2022 年で48 セント(4.5%)下落し、2023 年についても38セント(3.2%) 下落している。アルファベット(グーグル)の収益は、今年は横ばいとなっている。NVDIA は、1株当たりの純現金はパンデミックから順調に回復したが、過去2四半期はマイナスの傾向を示している。また、債務レベルはパンデミック以来5倍以上に増加している。景気に陰りが見える為だろうか、これらの銘柄はすべて、過去1年間の平均株価を下回っている。これは来年中に、景気が更に後退する可能性があるからだろうか。それならば、持ち株を売り払った方が良いかと言えば、NVIDIAを除くすべての銘柄については今のバリュエーションは妥当だ。そのため、不況を乗り切った後を考えれば、これらのテクノロジー株は最終的に現在の株価を取り戻し、それを超えることは絶対に確実だとみられる。そうかといって、買い向かうには早すぎるから、果報は寝て待てと耐え忍ぶしかない。
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