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2022年11月11日 (金)

株が上がることはよいことだ

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昨日、米労働省が発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比伸び率が7.7%で9月の8.2%から減速した。市場予想(8.0%)も下回ったことから、インフレがピークアウトした兆しを示した。これで、今後FRBが利上げペースを落とすとの期待から株価上昇に拍車がかかった。そして、これまで金利高が重しとなってきたグロース株が買われた。市場では12月連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%利上げの見方もあったが、0.5%へのペースダウンはほぼ確実となった。FRBもいったん様子見をする局面のため、株価の下値は切り上がった。今回のCPIは、インフレのピークアウトを示す予兆だとみる。インフレの水準そのものはまだ高いが、FRBの利上げペースは鈍化するだろう。このようなトレンドが続くのであれば、1ドル150円は遠くなった感じがする。一方、米金利市場が織り込むターミナル金利(政策金利の最終到達点)は、今月初めに5.2%を付けたところから4.8%台まで切り下がった。4%程度で利上げが打ち止めならば、来年の米国経済はリセッションを回避されるとの見通しだ。昨日の米株の急反発は、4%程度での利上げ打ち止めが予想外だと好感されたようだ。ダウ工業株30種平均は前日比1201ドル(3.7%)高と2020年4月以来約2年半ぶりの上げ幅を記録し、ハイテク株中心のナスダック総合株価指数の上昇率は7.4%。ナスダックの上昇率は20年3月以来約2年半ぶりの大きさを記録した。個別では、アップルが9%高、マイクロソフトが8%高と大型ハイテク株が上昇した。アマゾン・ドット・コム株は12%高と急騰し、売りが残の多い銘柄が踏みあげられた。利上げペースや最終的な政策金利の到達点を巡る思惑で市場の変動が大きくなる展開は当面続きそうだ。そうはいっても、株が上がることはよいことだ。気持ちが明るくなる。今日は酒のつまみを奮発しようかと思う。

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