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2022年12月24日 (土)

借金漬けで投資

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為替予想は2023年末に133円までの円高・ドル安を予想していた。しかし、日銀の金融政策修正を受けて日本の10年国債利回りが前日の0.25%から0.40%まで急上昇し、米国の10年国債利回りも上昇した。一方、ドル・円相場は過去1カ月半程度の相関関係からは5円程度下方にシフトした。これは日銀の金融政策修正による日本の国債金利上昇が、日米金利差の縮小につながって円高になったわけではない。日銀の突然の政策修正に驚いた短期的な円買いによる円急騰だった可能性が高い。そもそも、今年の円安の最も大きな背景の1つは、貿易赤字の拡大だ。国際収支ベースの貿易収支は、昨年の1.8兆円の黒字から、今年は18兆円の赤字(対GDP比3%程度)に大きく悪化する。過去最大の年間赤字額(2014年の10.5兆円)の1.7倍の赤字額だ。来年はさらに26兆円、対GDP比4.5%程度まで赤字額が膨らむ。このため円売りを相殺するほどの円買い需要をコンスタントに期待するのは難しい。日本の貿易赤字は金融政策で変えられるものではない。また、日米の金利差を考えれば、長期間円ロング・ドルショートポジションを保有するのはコストがかかる。年末年始休暇に入るが、円ロング・ドルショートポジションを維持しながら休暇に入ると、毎日金利差分を払いながら休暇を過ごすことになる。そのため、一旦ポジションを休暇前に解消したため円買いドル売りが起きた。そう考えれば、円安は貿易収支の赤字から継続的に続くような気もする。日本が貧しくなることを実感する時代なのかもしれない。円の価値を維持するなら、今の為替政策を修正しなければ禍根となる。金利が安いからと借金漬けで投資と称している面々は、不安で気が動転しているのではなかろうか。

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