« 見るなら楽しい夢を | トップページ | 長生きをするには »

2022年12月21日 (水)

実質の円高誘導だと思う

1020x1_20221221113201
昨日、何があって円高に振れているのかと調べて見れば日銀が長期金利(10年国債金利)の誘導水準を0.25%程度から同0.5%程度に拡大すると決めたことだった。不意打ちを食らった形となった市場では、長期金利と円相場が急上昇し株式相場は大きく下落した。黒田日銀総裁は記者会見で、利上げや金融引き締めではないと繰り返した。しかし、これまで変動許容幅の拡大は利上げであり、緩和効果を阻害すると発言していたから信用できない。実質の円高誘導だと思う。これだけ、輸入品の食料や電気ガス料金が上昇する中で、賃金や年金額が全く上がらないのでは国民は干乾しになってしまう。唐突な日銀の対応が金融緩和の終了の布石なのだろう。世界の中央銀行がインフレ抑制に動く中で、金融緩和を継続した日銀総裁は来春に交代する。いずにしても、海外の主要中銀が積極的に利上げを進める中、円が対ドルで約32年ぶり安値を付けた。黒田総裁はそうした圧力に屈したのだろう。今回、長期金利の変動幅拡大が日銀の正常化の手法だとすれば、YCC(イールド・カーブ・コントロール)は実質的な撤廃だ。世界の大きな懸念材料は、米国市場を支えていた日本がドル資産を売るきっかけとなる可能性だという。日本の投資家は海外の株や債券を3兆ドル余りも投資している。円債の金利上昇で、日本の投資資金が国内回帰を進めた場合、外国債や外国株を売却することになる。金融アナリストは金利が上昇すれば、国外にある日本の資金が津波のように国内へ押し戻される可能性があるという。愚生は過去に金や石油、海外の株やリートなどを手掛けたことがあるが、短期的にはその物より為替変動が大きく損益に影響した。愚生も外国株に投資しているため思案橋ブルースだ。

|

« 見るなら楽しい夢を | トップページ | 長生きをするには »

株・為替」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 見るなら楽しい夢を | トップページ | 長生きをするには »