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2023年1月

2023年1月31日 (火)

投資家は米金融当局と闘うな

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昨日の米国市場は、大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は昨年12月22日以来の大幅安となった。S&P500種株価指数も大きな下げとなった。アップルやマイクロソフトが下落し、両指数を引き下げた。今週はグーグル親会社のアルファベットやフェイスブック親会社のメタ・プラットフォームズなどが決算を発表する。FOMCは2月1日に0.25ポイントの利上げを実施し、引き締めペースを減速させると予想されている。モルガン・スタンレーのストラテジストは、投資家は米金融当局と闘うなという鉄則を忘れてしまった。恐らく今週、それを思い出させられるとリポートしている。相場格言に「安くとも高値覚えで買い建てるな、時の事情を深く考え」というのがある。2000年のITバブルのころ、富士通の株価は1株5,000円を超えていた。なぜ高いのか愚生も不思議だった。その後ITバブル崩壊と共に株は下がり続け、2003年には、なんと10分の1以下の300円まで暴落した。従業員持ち株会で買っていた株も大損した。恐らく節目の4,000円、3,000円、2,000円、1,000円と株価が下がるたびに、安いとナンピン買いした人も多かっただろう。一方、株式相場が上昇し始めると値ごろ感に群がる投資家は、金融当局のインフレ抑制方針の逆にベットする。要するに真っ向から歯向うことになるが、最期には失望する結果になる公算が大きいと指摘する。今回の株式上昇はテクニカルなもので、昨年の出遅れ組と負け組が主導する相場だともいう。いずにしても、2月3日の労働市場の雇用統計を待ってから判断すべきだと言う。外国為替市場ではドルが上昇。米国債利回りの上昇なども背景に、ドル買い・円売りの動きとなり、円は対ドルで下落し、1ドル=130円半ばだった。米金融政策の方向性を巡り、物価抑制を目指すパウエルFRB議長ら当局者の意図と、ウォール街の思惑との相違が浮き彫りとなれば相場は荒れそうな気がする。

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2023年1月30日 (月)

FRBの過去の実績から判断

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昨年の20%というS&P500種株価指数の下落率は、金融危機以降で最悪だった。しかし、愚生のように株を全て売りはらった人は少ないようだ。長期保有の投資家は、昨年のS&P500種の底値においても、過去10年の年換算リターンがプラス11.7%だったからだという。愚生も若ければ株は今回のように売らなかっただろう。ただ、終活中という事もあり時間と意欲が減退したからだ。また、持っていた株の含み益が十分だったため、必要なら改めて買い直しすればよいと思った。最近思うことは、ファンドマネージャーのように長期投資より期限を区切って利食いし、必要ならそのつど買い戻せば良いと思うようになった。理由は、一旦税金を払うことにより資産が透明化されるからだ。不動産と違い株は売買しても手数料がわずかだ。今回、戎天井と言うアノマリーを外して年明け以降の6%という急回復をしている。いずにしても、FRBの金融政策会議でインフレに立ち向かう状況を見てからにしても遅くはない。2022年の相場は、高金利局面入りに伴い右肩下がりに下げた。今年については、景気減速を促すFRBの動きが米企業の収益力をどこまで損なうかが焦点となる。パウエルFRB議長は、インフレ抑制とリセッション回避の両方を求めるというが、相反する事象だから上手くいくとは思えない。前任者のバーンズ元議長は物価上昇圧力を徹底的に抑え込むことに失敗した。金融政策を十分な期間にわたって十分に引き締めることをせず、1970年代にインフレを手に負えない状態にさせた。一方、ボルカー元議長は1980年代、2桁に上っていたインフレ率の抑制には成功したが、経済は深く落ち込んだからだ。パウエル議長は歴史に自分の功績を残したがっているというから、時期尚早に政策を転換はしない気がする。今回は当初軽視していた物価急騰のペースに追い付こうと、積極的な利上げをした。そして、物価上昇圧力が抑制されたと確信するまで政策金利を高水準に維持し、金融緩和に転じることはない気がする。ただ、中国が経済活動を再開させる中で石油価格高騰とインフレが再燃し、年内に再び利上げに追い込まれる可能性もある。引き締めスタンスに固執すれば、当局の予想以上に失業率が上昇する可能性もある。民間エコノミストの大半は、金融当局が米景気を悪化させることなく、うまくやれるとは考えていないという。それはFRBの過去の実績から判断しているのだろう。ブルームバーグが行った調査によれば、エコノミストは向こう1年間に米経済がリセッションに陥る確率を65%とみているという。住宅建設の新規契約の60%もキャンセルが出たと言うから経済は相当悪いのだろう。そう考えると、新型コロナの感染拡大時期の2020年初頭くらいまでの時間をかけて株価が右肩下がりが続くという見方もできる。

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2023年1月29日 (日)

ドルの続落も見込まれる

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愚生だけではないと思うが、金利の先高観から為替市場で先々円高になると予想する。岸田文雄首相は黒田日銀総裁の交代を明言しているから、後任の人事案を2月には国会へ提示される。新しい総裁の下で、見直されるものもあるだろう。いずれYCC(イールドカーブコントロール)が撤廃された場合、長期金利がどの程度まで上がるのだろうか。日米の10年物国債利回り(長期金利)は一定の相関を保ちながら共振するため、過去の値が参考になる。3%台半ばの米国長期金利から推定すれば、日本の長期金利は1%程度だろうと推定される。昨年11月以降の日米金利差とドル/円との関係に照らせば、2%台半ばの金利差に対応するドル/円は120円程度となる。実際にYCCが撤廃されれば、短期的にはドル安・円高期待から、120円割れもあるかもしれない。今後、米国の景況感の悪化を受けて米金利の低下観測がくすぶる。利回り上昇局面では円債購入需要もあるかもしれない。いずにしても、日銀の正・副総裁人事やそれに続く政策変更の有無、内容を見極めるまでの間、ドル/円相場は予測がつかない。為替相場が予想できなければ、外国株式の価格云々より為替による損益の方が大きい。投機筋の動向を見極めないと投資環境は揃わない。金利動向と為替ばかりが注目されるが、アナリストの中には剰余金の絶対額が問題だという意見もある。金融緩和のQEによって、市場に出た余剰資金とS&P500の株価インデックスカーブが同じ曲線だからだ。金融引き締めで余剰資金を市場から引き揚げれば株価は下がる。市場金利や企業のファンダメンタルズよりこちらの影響が大きいと言う。また、日本の貿易収支も引き続き高水準の赤字が続く見込みだろう。投機筋と違い、これらは一方通行に近いコンスタントな円売りだ。実質実効為替レートに照らせば、依然として円は割安だといわれる。米国経済は、景気後退入りが懸念されており、ドル指数も昨年9月のピーク時に比べ、約11%も下落した。インフレがこのまま鎮静化に向かうとの見方からドルの続落も見込まれる。明日のことは分からない。終活に入った愚生には、方向性が決まってから考えればよいと思っている。それまでは、このインフレ最中は質素倹約に励むしかないだろう。

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2023年1月28日 (土)

新しい日銀総裁の名前

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愚生が株を売却後は、いつものように株価は上昇する。つくづく反対売買をすれば儲かると言いたくなる。なぜ売却後に株が上がるかはよく分からないが、現状は景気後退という黄色サインは出ていることだけは確かだ。そう考えれば、あと一年くらいは外野から眺めた方がよいと思う。株で連戦連勝などは、絶対にありえない。はっきり言って、丁半博打と同じだが、出口戦略の良し悪しで結果が決まるような気がする。株を買う時は、判断はともかく上がると思って買う。不動産でもそうだが、自宅以外は出口戦略のない投資はあり得ない。愚生の友人にも自宅の価格は〇〇くらいだと言う人がいる。愚生は自宅を売ったら、借りるか買うかしなければ雨露は凌げないから資産だとは思っていない。自宅は価格より、本人にとっての快適さだろう。年老いて広い戸建てなどに住めば、草むしりが大変だ。愚生はセキュリティーがしっかりしたマンション暮らしの方が良いと思っている。棺桶を前にして、ステイタスが云々などくだらない話だと思う。ところで、間もなく黒田日銀総裁の後釜になる新しい日銀総裁の名前が明らかになる。失敗した後始末として、イールドカーブ・コントロール政策(YCC)の撤廃をどうするのだろうか。昨年の12月の政策金利会合では、長期金利の変動幅の上限を0.25%から0.50%に引き上げた。長期金利が跳ね上がるのを抑えるために、上限を0.50%にした。しかし、その後も、8、9年などの年限の国債での上昇圧力が働き続ける。値オペで10年のところの金利上昇圧力を抑えた。その結果、長期金利は歪んだままの曲線となった。指し値オペは、日銀が決めた上限を超えると、いくらでも長期国債を購入しなくてはいけない。長期金利が日銀の決めた上限を上回って上昇しようとする限り、日銀のバランスシートは膨らむ。日銀は意図せざる量的緩和を続ける羽目に陥る。やはり、YCCの撤廃を決めて長期金利を市場に委ねるしかない。現状であれば、10年債権は1%から1.5%へと上昇する。しかし、長期金利が上昇してしまうと、政府の利払い費が膨らんでしまう。また、企業の資金調達コストも増える。問題は多くても、次の総裁で長期金利はしばらく上昇していくだろう。4月以降の軌道修正はどうなるのだろうか。それを見るまで、とても円をドルに替えて、外国株に投資する気にはなれない。

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2023年1月27日 (金)

景気後退の影は見えないのだろうか

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昨日は、GDPが予想より堅調なことを受け、ナスダック指数を含め米国株価は反発した。FRBによる金融政策引き締めはすでに経済の他の部分に影響を及ぼしている。10-12月の設備投資は急減速し、住宅投資も低迷が続いた。来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では25ベーシスポイントでの利上げが見込まれている。投資家は引き締めが終わりに近づきつつあると株式に資金を戻し始めたのだろうか。一方、米金融当局者らは、インフレに打ち勝つまで年内は金利を高い水準で維持することを示唆している。米金融当局は積極的引き締めでインフレ退治に励むが、株式市場関係者は経済活動に影響を及ぼすから過度な利上げを続ければ政策ミスを起こすと警鐘する。どちらが正しいかは知らないが、双方とも自分に都合のよいように考えている。愚生は昨日の株の上げは、ショートカバーだと思う。先走りして、GDPが予想より悪いと見て空売りにでた投資家の買戻しではないのだろうか。いつものことだが、愚生の売買の反対方向に株価が動くので呆れる。それなら、思ったことと反対の売買をすれば儲かるのだろうが、それもまた難儀なことだ。2021年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の反動から需要が急回復し、米経済は5.9%増と1984年以来の高成長を記録した。しかし、今期の住宅投資は年率26.7%減と、7四半期連続でマイナスを記録した。住宅ローン金利の急上昇を背景に、昨年の住宅販売は2008年以来の大幅減となった。そして、米中古住宅販売も減少続いた。10-12月期のGDPの改定値は2月下旬に発表されるが、リセッション(景気後退)の影は見えないのだろうか。愚生は多くの企業で授業員の解雇を行っていることから、企業業績は悪化していると見ている。いずれ株価に織り込んでくるのではないかと思う。年末には底を打つだろうから、その時点で改めて投資を考えたい。

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2023年1月26日 (木)

自分が持っていないものに憧れる

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昨日の米株式相場は、前日の引け後にマイクロソフトがクラウド事業の増収減速見通しを示したことを受けて、朝方は売られた。一時は1.7%下落する場面もあった。また、引け後に決算発表した電気自動車(EV)メーカーテスラは、25日に発表した昨年10-12月決算では、利益が市場予想を上回った。同社製EVの購入需要に疑念が広がる中でも業績が堅調なことを示唆した。記事の中で、注目したのはJPモルガン・チェースのアナリストは、景気が下降局面へ向かっている時期に株式相場は上昇している。これは一斉売りの舞台を整えることになると指摘したことだ。また、トレジャリー・パートナーズのアナリストも、いかなる戻りの局面も株式相場へのエクスポージャーを削減するべきだと指摘する。この両氏が言いたいのは、米金融引き締めで経済成長の減速が起きる。その影響が企業業績に今後数カ月にわたって株価に織り込まれるから株は下がるという。これから株価が下降する局面で、株など買うなと言うことだ。また、持っているならポジションを下げるようにとのことだ。株式格言の中に「自らを知らざれば株式投資は高くつく」というのがある。この意味は、短期売買で勝負する人や忍耐力で勝負する人など、いろいろなタイプの成功者は多い。しかし、人間と言うのは自分が持っていないものに憧れる。そのため、成功した憧れの投資家の真似をしても、自分とは環境も、性格も、資金力も、年齢もすべて違うから上手はいかない。株を分析するより、自分自身を分析することの方が大事だと言う意味らしい。身の丈に合った投資をしろという意味なのだろうか。愚生も息子や知人には、いつも同様なことをいっている。しかし、自分のこととなると行うことは難しい。ブログを書いていると、家にいるチワワが愚生の部室に乗り込んでくる。戸を少し開けておかないと、部室に入れろと戸を引っ掻くのでしょうがないからだ。愚生も毎日退屈だが、ワンちゃんもそうなのだろうか。

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2023年1月25日 (水)

一旦売却して頭を冷やす

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米マイクロソフトが昨日発表した昨年10-12月決算では、利益がアナリスト予想を上回った。世界経済の軟化がパソコンや法人向けソフトウエアの需要を抑えた中でもクラウドサービス事業が好調だった。株価は決算発表後の時間外取引で一時反発したが、その後利益確定売りなのだろうか下落した。売上高は2%増の527億ドル(約6兆8500億円)。クラウドサービス事業「アジュール」の増収率は為替相場変動の影響を除くと38%で、市場予想とほぼ一致した。リセッションに向かうとの予想で、法人顧客が支出に一段と慎重になる。それでも企業向けクラウドサービス需要が比較的安定したことが決算で鮮明になった。10ー12月期のクラウド関連の総収入は22%増の271億ドル。一方、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」や生産性ソフトウエア「オフィス」を含むPC向け製品の収入は低調だった。ウィンドウズ販売は同四半期に39%も減少した。新型コロナウイルスのパンデミックに伴う在宅勤務シフトでPCが売れた反動だろうか。愚生自身は、円高とリセッションを危ぐして決算前に売っていた。好決算だからと言って、再度マイクロソフト株をすぐに買おうとは思わない。週末のFOMCの流れを見て、株価動向を見てから考えようと思う。相場には「利食い金には休養を」という格言がある。相場と云うのは不思議と大きく儲かったあとに、大きく損するのが常だ。一度冷静になれと云っている格言だ。一度利確をすれば、税を払って後、含み益は亡くなる。今度は含み益がないから損を出さないように慎重になる。「買いの迷いは見送り、売りの迷いは即刻売り」という格言もある。買いの迷いと言うのは、まだ株を持っていないから実害はない。一方、売りの場合は既にポジションを持っているから、決断には直接損得が絡む。それが含み益ならよいが、含み損の場合は深刻だ。損切りしようか迷っているうちに、ドンドン含み損が膨らむ。売りの場合、迷いが出たときに見送りという選択肢はなく、一旦売却して頭を冷やすことだ。それでも買いたいのなら、再び買いなおせばよいからだ。先人は箴言をたくさん残してくれているが、欲に目がくらんで耳に入らないのだろう。

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2023年1月24日 (火)

「8マン」シール

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今週末にFRBによりFOMCが開催される。巷の予想では政策金利を0.25%利上げするということらしい。昨日の米国株式市場の反発は何だったのだろうか。特別に反発するような要因があったとは思えない。強いて言えば、愚生が株を売ったことぐらいだ。だからと言って、米国市場がいちいちチェックしているとは思えない。愚生が株を売れば上がり、買えば下がるというジンクスは今も続いているようだ。愚生が先々週に株を売ったのは、例年は戎天井とわれるように、一月中旬からか株が下げることが多かったからだ。要するに根拠があったわけではなくアノマリーで売却した。一般的に、10月末買いの4末売りが一番儲かると言うから、売る気持ちを年初まで引っ張っていた。株式市場関係者はこれから景気後退になると予測する。不景気の株高とはよく言ったものだが、金利を下げすぎてインフレーションになっている。これを抑えるには、企業業績に目をつぶって、景気を冷やすために政策金利を上げるしかない。そう考えれば、企業の業績が下がるのだから株は下がるしかない。愚生に言わせれば、今の株高は金融緩和の余剰資金が流れ込んだものだろう。正常にすれば、余剰資金が減り株は下がるしかない。米国の住宅着工契約は住宅ローンの金利上昇で60%近くもキャンセルが出たと言う。これはどう見ても、不景気の予兆だと思う。日銀の金融政策で円安が進み、物価が上がって困っている人は多い。いつまでも、アベノミクスが失敗だったということを認めないで、日銀が低金利政策を改めないことは問題だろう。いずれ大きな反動を伴って円高になるような気がする。最近の金融アナリストの見立ては、円高の後に長期の円安が来ると見ている。長期の円安とは、円通貨の暴落を指すのだろう。ただ、愚生を含めて予想が一致しているから、こうはならない気もする。株式相場には「人の行く裏に道あり、花の山」という格言はあるが、さすがに今は買い時ではないとおもう。ところで、ユーチュウブ作品を検索していると。「8マン」という動画が上がっていた。どうも著作権が切れたため作品そのものがアップされているようだ。愚生が小さい頃に見ていたテレビ漫画(原本は週刊マガジン)だ。懐かしいので何作か見たが、勧善懲悪な漫画のため単純で面白い。やはり、歳を重ねると水戸黄門のような溜飲が下がるものが好まれるのだろうか。小さい頃に「8マン」シールが欲しくて、「丸美屋」のふりかけをよく買いに行ったことを思い出す。昭和20年代生まれの愚生には懐かしい。

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2023年1月23日 (月)

ソフトランディングできるという保証はない

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国株式市場は、米当局の利上げ停止が近いと楽観する向きもあるが、景気は下降に向かっている。2023年は、いつ安心して株の買いを再開できるか不透明だ。特に、愚生などのように一旦円に引き上げた者にとっては為替も悩ましい問題だ。昨年は積極的な利上げを進めてS&P500種株価指数は2008年以来最大の下落を招いた。日本人投資家は、為替が円安に振れたため少しは痛みが緩和されたのが救いだ。市場関係者は、米金融当局はインフレ鈍化を受けて、引き締めサイクルを早期に終了との期待をする。しかし、金利上昇は成長に急ブレーキをかけ経済をリセッションに追い込むのは過去の経緯だ。今回、ソフトランディングできるという保証はない。米国ストラテジストは、S&P500種はリセッションが始まる前に底入れしたことはないと危ぶむ。そして、米経済が実際に景気下降に入るかどうかはまだ不明だと指摘する。実際にS&P500種は、年初から2週連続で上昇していが先週は0.7%下落した。金融当局の積極的な利上げ政策が後退すると見たナスダック100指数は、昨年11月30日以来最大の上げを記録した。いずれにせよ、大方の市場関係者は景気が下降に向かう中で投資先を考えている。実際、昨年の負け組になった金利敏感なテクノロジー株や通信サービス株は今年の値上がり上位に入っている。しかし、投資家は最悪期が過ぎたかどうか疑問を持っていて、もう一段の下げの危ぐも視野に入れているだろう。愚生なども、昨年の下げの前は、株価は50%以上の上昇を伴っていたから未だ下げ足りない気もする。今後1週間には、マイクロソフトやテスラ、IBMなどが決算を発表する。株式相場の方向性がこれでいくぶん分かる。S&P500種の底入れは10月半ばという予想もあるから、売り込まれたテクノロジー株に買いを入れることは時期尚早だと思う。

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2023年1月22日 (日)

組織で仕事をする場合は

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今日は日曜日だ。仕事についていない高齢者には曜日は関係がない。気になることは、晴れなのか、寒いのかなどという気候のことが先だ。勤め人を辞めてから、すいぶんと時間が経つ。早期退職だったため、人が通勤に行く姿が羨ましいと思うこともあった。誰かと同じことをしていないと不安になったのだろうか。そう思いながら、当時は必死で日銭を稼ぐことを考えていた。退職してからもう15年近くになる。このブログを書き続けた期間と同じだ。外部との接触はないのは安心だが、何か一つくらい接点を持ちたかったからだ。人と付き合わなくてはよいのは気楽でよい。引きこもりの人の気持が分かる気がする。愚生の知り合いにも若い頃から引きこもりだった人がいる。親がいた頃は、何とかすねをかじって生活をしていたのだろう。社会との接触を断って生きてきたから、社会性が伴わずに自分の狭い視野と価値観からしか物事が見えないのだろう。こちらが配慮していることなど全く意に介せずに、ずけずけと非常識な考えを言う。愚生に限らず、自分中心に考えるのは当たり前だ。しかし、それと同時に他人もそうだから自分の思い通りに物事がはかどらないことも痛感している。現実は相手との按配というか折り合いをつけて生きていくしかない。そういう事を学ばないで時を経た人や環境があっても鈍感だった場合は、企業の組織や社会生活において、著しく損をしていると感じるはずだ。若い頃の記憶を辿れば、ずいぶんと侮辱気味な発言をした人物が、頭脳明晰であっても組織内で評価されずに不満を持っていることは多々ある。本人の弁では、人事が好きか嫌いかで決められていると言っていた。一理あるとはおもうが、組織で仕事をする場合は、それが一番先に来ることは多い。自分勝手な価値観は自由だが、グループや組織で行動する場合は、それでは困る。会社との付き合いは、はっきりいって金をもらいに行く場でしかない。それ以上でも以下でもない。お金をたくさん稼ぐには何が必要かと、自分を殺して社風にあわせるしかない。しかし、いくら拝金主義であっても、生きて行く上での最低限の美学は必要だろう。それを無くしてしまえば、人生などに意味があるのだろうか。愚生の周りには、そう言ってやりたい輩が多い。類は友を呼ぶのだろうか。

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2023年1月21日 (土)

米ドルは、年末までに1ドル=122円

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セントルイス連銀のブラード総裁は、講演会で経済指標をもとに適切な政策金利の水準を見積もると、十分に引き締める水準は5~7%程度になるとの見解を示した。現在の政策金利は3.75~4%で、利上げ余地の大きさを示唆した。これがきっかけで、一昨日は株が下落した。FRBのウォラー理事も、現在の政策金利はかろうじて引き締め的な領域に入っている。インフレ抑制のためにより引き上げる必要があると発言している。一方、同じウォラー理事は、昨日に金融政策は十分に景気抑制的な領域かなり近いと正反対ことをいったことで、20日の米株式相場は反発した。S&P500種株価指数は4営業日ぶりに上昇し、業種別指数では11業種全てが上げた。週間ではS&P500種は未だマイナスだが、テクノロジー銘柄の上昇でナスダックはプラスとなった。また、グーグル親会社アルファベットが全従業員の6%に当たる1.2万人の削減を発表した。昨日は米国債利回りが上昇する中での株価上昇となった。利回りが上昇しているにもかかわらず、ナスダック指数がアウトパフォームしているのは何故なのだろうかと首をかしげたくなる。金融市場アナリストは、一部企業が予想を上回る決算を発表したことで楽観するような雰囲気もあるが、リセッション懸念は色々な指標から見えてくる。円は主要10通貨の大半に対して値下がりした。日銀の黒田総裁が、高インフレをよそに金融緩和を継続する決意を示唆したことが原因だろう。米ドルは、年末までに1ドル=122円に下落すると予想する。愚生は紙のお札より、金のETFを買いたい気もするが、こう円安ではとても買う気はしない。少なくとも1ドル=115円くらいに戻ってくれば買おうと思う。ただ、金は買われ過ぎで調整の必要があるとの見方もある。一年くらい前に買い始めれば、よかったと悔やまれる。米債券市場では景気後退のシグナルとされる逆イールドがますます深まっている。セントルイス連銀によると、10年債と2年債の利回り格差は17日時点でマイナス0.66%と前日とほぼ並んで40年ぶりの大きさになった。やはり、リセッションに突入するのは間違いないだろうから、とても米国株を買う気にはなれない。

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2023年1月20日 (金)

「心動けば相場に曲がる」

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株式相場に「心動けば相場に曲がる」という格言がある。愚生の人生を振り返ると株で勝った記憶は少ない。ただ、偶然のことだが、必要に迫られて売却した時が相場の高値だったということはある。株を買うときは何割上がったら利食いしようとか、取引の計画を立てる。しかし、実際にその株が勢いよく騰がり始めると、まだまだ騰がると欲が出る。こんなところで利食いするのは、もったいないと考えるからだ。その結果、当初の計画を無視しているうちに含み益が消えて、元の木阿弥になる。要するに、冷静に投資するには、我欲を抑えなければ相場観も曲がってくる。簡単なことのようだが、なかなか難しい。ただ、最近少し分かってきた気もするが、既に終活時期になってしまった。中学生時に「少年老い易く学成り難し・・」という漢詩を覚えたが、「階前の梧葉、已に秋声」と言う時期になってしまった。人生は長いようで、あっという間のような気もする。今から考えると、若い時の悩みなど取るに足らないことは多い。しかし、その当時は必至だったのが可笑しく思える。つまらないことに悩んで、ずいぶんと無駄な時間を費やしたと思う。ブログを書いていると偶然にニュー・シネマ・パラダイス」のエンニオ・モリコーネの映画音楽が流れてきた。映画の内容は、中年を迎えた映画監督が、映画に魅せられた少年時代の出来事と青年時代の恋愛を回想する物語だ。感傷と郷愁、映画への愛情が描かれた愚生が大好きなイタリア映画の一つだ。この映画のような人生ではなかったが、時々日の当たる場所も歩いてきたので満足はしている。世の中、何でも自分の思うようにはならない。身の丈に合った生き方が大切だとつくづく思う。

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2023年1月19日 (木)

日銀は大規模金融緩和策の維持

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昨日は、日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の長期金利許容上限を0.5%程度に据え置き、大規模金融緩和策の維持も決めた。事前には、変動幅再拡大やYCC廃止の観測もあった。愚生もリスク対策として僅かながらの米ドルを円に換えておいた。市場で決まるYCCを日銀がコントロールすると言うこと自体に無理があったようだ。日本国債や日本株を日銀が半分以上も買い占めてしまったからだ。市場に戻せば、大暴落するだろうから、将来どうするのだろうか。投資家は日銀の政策の修正は不可避ということで、債権の空売りを始めた。日銀は金利据え置きの決定をしたが、市場は超緩和的な金融政策をいずれ放棄せざるを得ないと見越し、日本国債を大量に空売りしている。そのため、債権のショート(空売り)を解消する必要はないと考えているようだ。もともと、無理な政策だからいずれは息詰まると市場関係者は思っているのだろう。アベノミクス相場の終焉だ。米国株同様に、日本もリセッション危ぐから株は売られるような気がする。現在は1ドル=128円40銭だ。この値は、日銀金融政策決定会合前の値と一致している。つまり、円安方向の一時的なポジション解消で一時的に円安へ振れたが、市場はいずれ円高に向かうと見ているようだ。ところで、マイクロソフトは昨日、PC とクラウドの販売の減速に伴い、10,000人を削減すると発表した。マイクロソフトに限らずアマゾンやメタなどの大手テクノロジー企業も、それぞれ18,000人と11,000人の従業員の解雇を発表している。やはり、パンデミックの間にスタッフを雇いすぎたようだ。例えば、マイクロソフトはコロナ禍の2022までに約40,000人も追加で雇用した。いずれマイクロソフトの収益はクラウドで倍増するだろうが、現時点ではクラウド収益の伸びは低下してきた。前決算時の予想では第2四半期のクラウドの成長が減少する報告している。そして第1四半期のクラウドの成長は、2021年の前年比31% から前年比20%の減少だ。パンデミック中に新しいシステムを購入した企業は、高インフレと金利の時期に更なる購入を控えている。また、当然のことだがPCの販売も落ち込んでいる。愚生の記憶では、ドットコムバブルやリーマンショク後に株が大暴落したことを思い出す。

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2023年1月18日 (水)

マスク着用義務

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政府は新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを「5類」へ変更するという。これにより、屋内でのマスク着用について症状のある人らを除き原則不要とする。愚生自身もマスク着用は息切れの原因になるため早期に廃止して頂きたい。今は、屋外はマスク不要と言うが実際にはほとんどの人が着用している。人の目があってマスクを外すわけにはいかないからだ。尾身医師のような専門家でもない座長が、「マスクをしたほうが望ましい」などと曖昧な表現を使うからだ。新型コロナは現在、感染者らの入院勧告や外出自粛要請などを伴う「新型インフルエンザ等感染症」の分類だ。これは結核などに相当する伝染病と言う分類になる。一方、5類は季節性インフルエンザ並みの風邪扱いだ。現在の基準は、距離が確保でき会話をほとんどしない場合はマスク不要と言う。しかし、現実にマスクをしなくてもよいと想定することは難しい。今回5類に移行した場合は、着用対象を発熱などの症状があって他人にうつすリスクがある人のほか、高齢や基礎疾患で感染防止が必要な人らに限るとなる。そうすると愚生のような高齢者で基礎疾患がある人はマスク着用が継続なのだろうか。また、満員電車などの特に感染リスクが高い場所での扱いは調整するという。いい加減な曖昧な変更では、現状のマスク着用義務は変わらない。はっきりとした指針にして頂きたい。屋外については既に近距離で会話をしなければ原則マスク不要としているというが、「原則」、「近距離」、「会話」などと条件を付けられている。このような表現がある限りマスク着用となってしまう。現実にマスクを着用しないで将棋の棋戦で負けとなった棋士もいる。5類になれば、一般の診療所や病院でも診察が可能となるのはありがたい。愚生は5回もワクチン注射をしたが、今後は新型コロナに感染しても問題がないのだろうか。こう考えると旅行支援は今回が最後となりそうだから、もう一度箱根の温泉に行ってこようかと思う。

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2023年1月17日 (火)

さらなる政策は、あるのだろうか

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昨日は、Martin Luther King, Jr. Dayで米国市場は休みだった。しかし、世界の株式指標は弱含みで失速した。年初来の相場上昇は、インフレや経済成長、企業収益の見通しからみての判断だったという。そのせいだろうか、S&P500種株価指数とナスダック100指数の先物はそれぞれ、0.2%以上下落した。米国のインフレはピークに達したように見えるが、FRBや他の中銀による積極的な引き締め政策で世界経済の景気後退が危ぐされる。世界銀行は先週、世界成長率予測を下方修正し、過去50年間で最も急激な景気後退だと警告を発した。アナリストは、低調な決算発表になれば、ソフトランディングは難しいとみている。ところで、17、18日は日銀の金融政策決定会合だ。昨年12月に続く金融緩和策のさらなる修正に踏み切るかどうかが焦点だ。新たに公表される経済・物価情勢の展望では消費者物価見通しの上方修正(物価高)が見込まれている。黒田東彦日銀総裁の記者会見の内容次第では市場環境が大きくサプライズするかもしれない。この黒田という人は、相手を驚かすのが好きな様だ。2016年の年末にマイナス金利を導入して以来、今も続けている。金を預けると、利息を払うなど愚生には考えもつかない。長期国債の金利は日銀が上限に設定した0.5%を上回る取引が連日発生している。日銀は国債買い入れなどのオペレーションを駆使して金利抑制を図っているが、いつまで含み損が拡大する長期国債の購入を続けられるのだろうか。ブルームバーグが6-11日に実施したエコノミスト調査では、ほぼ全員が今回会合での現状維持を予想したという。一方、次の政策対応は全員が「金融引き締め」と回答している。次に打つ手としては、「長期金利の許容変動幅の再拡大」や「YCCの廃止」などあるが、どれも金利上昇で住宅ローンなどが跳ね上がる。前回の政策修正でYCCのゆがみが拡大している。そのため、市場機能の悪化を踏まえてさらなる政策修正に動くとの見方もある。新たな展望リポートでは、原材料高などを価格に転嫁する動きが広がっている。そして、2024年にかけては、消費者物価の上方修正が見込まれている。加速する物価上昇に今回会合でどのような政策判断を下すのだろうか。退任が近い黒田総裁は、どうマーケットと向き会うのだろうか。指し値オペや臨時の国債買い入れ以外に対抗策があるのだろうか。

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2023年1月15日 (日)

クレジットカードの利用額の上昇

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先週、米国銀行大手4行が2022年12月期決算を発表した。やはり、リセッションを意識してか各行とも貸倒引当金を積み増した。個人向けローンでは焦げ付きが徐々に増えているという。決算発表後に各行が開いた経営説明会の場で経営トップは口々に米経済失速へ懸念を表明している。実際に回収が困難になった債権の貸倒れ損失を足した与信費用の計上額は、2022年12月期に4行合計で157億ドル(約2兆円)にもなる。FRBの積極的な金融引き締めを背景に、企業の景況感が急速に悪化している。与信費用の計上額の2023年12月期には、新型コロナウイルス禍前の2019年12月期(202億ドル)の水準を上回る可能性もあるという。特に、気になるのが堅調な個人消費を背景に、クレジットカードの利用額の上昇だ。発行したカード決済額は2022年10~12月期に前年同期比1割増えている。そして、日本人なら使わないリボルビング払いの残高が2割増えたという。クレジットカードでの米国内の消費の伸びは、借金漬けの生活が透けて見える。これまでコロナ対策の給付金の散財で、家庭の貯えは減って景気悪化が表面化している。消費者向け融資の延滞リスクは徐々に高まって、2023年末には貸倒れ損失がコロナ禍前の水準に戻ると予想される。ここの所の金利上昇で、住宅ローンや自動車ローンの需要は急速に鈍った。住宅ローンは前年同期比8割も減った。自動車ローンも半減。FRBの急ピッチの利上げは銀行の貸出金利の上昇をもたらしている。一方、米株式市場を眺めていると、投資家には米景気の下振れに対する警告が届いていない。13日の米株式相場は、下落して始まったダウ平均は午前中に下げ幅を270ドルあまりに広げたものの、その後は少しずつ押し目買いが入り上げに転じた。終わってみれば、投資家の買い意欲の強さが垣間見えた。相場の底堅さは、米国経済はソフトランディングできるという楽観論からだろう。FRBの金融引き締めが長期化するとの懸念が後退し、景気が想定ほど悪化しないとの見方だ。いずにしても、先々のことは分からない。愚生のように先が見えない者は、一旦相場から降りることも必要だと思った。株式相場には「見切り千両、損切り万両」という格言がある。相場をやる上で負けることは避けられない。いわば、絶対避けられない必要経費だ。その経費を多く払うか、少ない額で済ますかは投資家の力量だ。先々が見えない時には、引くことも重要なことなのだろう。

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2023年1月14日 (土)

小田急は過失の老人から詐欺行為

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今週の月曜日に、久しぶりに所用で小田急に乗った。ところが、途中で忘れ物に気づいて家に取りにいかなければならなくなった。運の悪いことに快速急行だっため、ずいぶんと戻るのに時間がかかった。改札でクレジットカード決済のスイカにエラーが出たので駅員にきいた。小田急の駅員は、愚生がキセルだと決めつけて問いただした。そして、愚生が過失で乗り過ごしたのに、往復料金絵を請求された。急いでいたので支払ったが、改めて小田急に書面で問うてみた。「本来の公共交通機関ですから、顧客を目的地まで運び役割を達成して初めてサービスが成り立ちます。今回の職員は、事前に運賃請求のあり方を言わずに行き先を問いました。要するに、吹っ掛けてお金をたくさん取ろうと考えたようです。」と聞いた。特に問題視している点は、駅員が愚生をキセルだと決めつけて問いただした態度のことだ。小田急は過失で乗り過ごした場合でも、乗客に往復料金絵を請求するという。職員は悪い奴だから吹っ掛けてお金をたくさん取ろうと考えたようにも見えた。しかし、他社ではこのような運用ではないだろう。例えば、大宮から「はやて」に乗った場合は宇都宮には止まらないから仙台まで行く。しかし、宇都宮-仙台間の往復料金をJR東日本は請求などしない。それは明らかに乗り間違えたからだ。乗った部分だけ取ると言うのは、キセル対策でそう制定されているだろう。クレジットカード決済のスイカなどでは、キセルなどはできない。いずにしても、今回の小田急の行為は、過失の老人から詐欺行為にも似たものだ。許認可事業であるならば、公共交通サービスとして駅員は乗客の立場に配慮すべきではないかと腹立たしく思う。サービス業者が顧客を犯罪者のように疑って、過失にも横柄な取税人のようにふるまうことには呆れた。愚生と同乗していたカミさんは駅構内にいたから、追加料金は徴収されなかった。JTBは小田急と近鉄の切符は扱っていないというから、よほどお金に汚いのだろうか。

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2023年1月12日 (木)

相場の金と凧の糸は出しきるな

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昨日の米国市場は、インフレの伸び鈍化への思惑を背景に株価の主要3指数が上昇した。愚生も今夜の米消費者物価指数(CPI)の発表前に、手持ちのドルを円に換えた。愚生の相場観では、1ドルは110円から125円くらいの間だと思っている。現在、1ドル=132円から±10%であれば、119円~145円くらいだ。CPIの発表でインフレ圧力が減ればドル・円は円高に振れるような気がする。結果は分からないが、115円くらいでドルに替えたので、一旦利益確定で円に戻した。昨日の米国株式市場は、S&P総合500種とナスダック総合は1%超も上昇した。インフレ緩和により連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの期待から買いが優勢となって上昇した。米長期金利が低下しており、半導体関連などグロース株を中心に堅調な推移だ。米フィラデルフィア半導体指数(SOX)指数は1.25%高だ。しかし、CPIが上振れの場合、米国株は反動で大きく下がる予想もある。いずれにしても、決めつけた思い込み投資はやめなければと自戒する。愚生も歳だから、攻めの投資というより、わずかな資産を終末まで確実に食いつなぐ方を選択する。「深い河を超えたならば、私は戻らぬ」との歌詞通りで、向こう側に持って行けるわけではない。ただ、ユーチューバーのスーツ君の動画をみていると、もう少し若かったらと羨ましい気がする。ところで、義母も終末医療施設に入っているから、いつまでも持つとは思えない。年度末までには、もう一度お見舞いしたいと思っている。縁起でもない話だが、今年中に葬式がありそうな気がする。昨年のお袋の時は、旅行から帰った日が臨終だった。気が利かないお袋であっても、こちらのスケジュールを知っていたかのようだった。

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2023年1月11日 (水)

日本の食卓からマグロが消える

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中国人でも刺身や寿司が好きだという人は多い。また、最近は多くの中国人が日本の魚を購入しており、将来的には日本の食卓からマグロが消えてしまうという危惧もある。『食在広州』つまり、食は広州にありだ。商用で香港に何回も行ったが、当時(40年前)の香港に住む人は、食事にかける時間とお金は半端ではなかった。焼津漁港を訪れる中国人バイヤーは、マグロを次々と買い付けて本国の中国へと送る。また、仲介業を営む人からは、中国でマグロの需要が高まる中、日本が買い負けているという。愚生も近くのダイエーに行くが、キハダマグロは売っているが本マグロは少ない。本マグロは高級品だから、神奈川県のE市にあるダイエーの客層には売れないのかもしれない。食材といえば、中国はマグロだけでなく牛肉の需要も高まっている。ステーキを提供する飲食店グループの社長は、中国 韓国、台湾などの方が、日本より高い価格で買い付けているという。寿司店を中国に拡大しておいしさを知ってもらうのはもともと日本の戦略だった。しかし、その反動で日本人が食えなくなったのでは本末転倒だ。中国は1度にたくさん買い付け、意思決定も早い。そのため、日本企業も外国人とのビジネスを優先するようになっている。日本の労働者の賃金が停滞している間に、中国との所得格差がどんどん開いていったようだ。愚生のような歳になれば、中国人に高級食材を奪われても、それほど気にはならない。何故なら、年金生活では高級魚など無縁だからだ。ただ、なにか虚しい気がするのは老いたからだけだろうか。

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2023年1月10日 (火)

はっきり言って藤井五冠は強すぎる

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昨日は、将棋の第72期王将戦7番勝負の第1局2日目を午後から見ていた。藤井聡太王将=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠vs羽生善治九段の対戦だ。藤井君は史上最年少5冠であり、羽生九段は永世7冠の資格を持つレジェンドだ。将棋は後手の羽生が「一手損角換わり」を誘導した。藤井王将は想定していなかった戦型だったという。2日目の午後になり、徐々に羽生九段の形成は悪くなっていき完敗となった。羽生九段は対局後に「ちょっと何が悪かったか調べてみないとわからないです。細かい変化のところを掘り下げて考える必要はあるかなと感じました」と語った。愚生も対局を見ていて思ったことは、藤井王将の指し手がAIとほとんど一致していたことだ。次戦の第2局は、1月21、22日の両日、高槻市で行われる。羽生九段は気持ちを切り替えて次の対局に集中というが、今回の対局で藤井王将には勝てないと確信したことだろう。これは愚生だけではなく、多くの将棋ファンも同じ気持ちだろう。はっきり言って藤井五冠は強すぎる。一局では勝てても、番勝負となれば実力通りの結果になるからだ。棋王戦と名人位のタイトルを持つのは渡辺明二冠だ。今年の棋王戦の挑戦者は藤井五冠、名人戦も挑戦者の可能性が高い。渡辺二冠も夏頃には無冠になっているだろう。今の状況から言えば、藤井七冠の実現はほぼ確実だろう。残念なことに、王将戦第2局目からは有料放送だと言う。竜王戦は讀賣新聞だから放映権は無料なのだろう。王将戦は毎日新聞だから有料だそうだ。毎日新聞が放映権料を取るからから有料なのだろう。身の丈に合わないタイトル戦などいつまで保持しないで、どこかの企業にでも売却したらどうだろうか。毎日新聞という貧乏会社が将棋界の足を引っ張っているようにしか見えない。斜陽産業となった新聞社の紙を配送するシステムは、いずれなくなるだろう。新聞やテレビ、雑誌もコンテンツ勝負となった。NHKの解体もいずれ現実味を帯びてくるだろう。

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2023年1月 8日 (日)

過ぎたるは猶及ばざるが如し

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令和五年の仕事始めに過去を振り返ってみた。早期退職してから15年目になる。月日の流れるのは早いものだ。年老いて良いことは、あと何年くらいしか生きないので、老後の貯えはこの程度で十分だと算段が付くことだ。アベノミクスで資産バブルがあったが、ここ一年の株価の値下がりで大きな損失を受けた。米国株投資が早かったため、良いこともあったが、最近は逆の巻き戻しになっている。いつも自分の思い通りには物事は運ばないのは世の常だと納得させている。大きく資産(僅かなものだが・・)の変異があるのは、調べてみたら息子たちに家を与えたときに発生したものだった。死んだら譲渡するという事は、死ぬまでやらないということに等しい。これでは与えたことにならない。愚生の親は、田舎に戻れば土地があるから無理して都会で家を買うなと言っていた。しかし、サラリーマンだった愚生は、退職後を含めて田舎に帰るかどうかなど知る由もない。生きている間をすっと借家住まいしても、老後に田舎へ戻る環境があるかは分からない。また、愚生の若い頃は高度成長期で、土地神話がまかり通っていた。とても親のいうことなど聞いていられないと腹立たしく思っていた。ここ三十年のデフレを見れば、世の中はずいぶん変わったと思う。土地バブル期に無理な借金をして、家を郊外に取得した人などは資産価値のない古家が残るだけだ。住む家は資産ではなく消耗品だと割り切っていれば、身の丈以上の家は浪費だ。都会に住むデメリットは衣食住のなかで、住の部分があまりにも大きい。都会に土地を持っていた土地成金であっても、三代目になれば住宅事情は同じだ。高級住宅街の田園調布なども、代が変わると売却するという。土地や屋敷を相続しても維持管理費が大変だからだろう。そして、相続税が重く、譲り受けたとして十分な収入がなければ維持できない。愚生の周りにも、田舎で身の丈以上の土地を譲り受けたため固定資産税に悩まされる人がいる。それの解消に詐欺まがいのハウスメーカーにアパート建築を勧められる。その結果、銀行ローンの借入額が物件の評価額を上回って四苦八苦している。人生で学んだことは、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということだ。そう考えれば、余生は身の丈に合った暮しで過ごすのが一番だと悟る。悟ると言うより選択肢がないのだ。

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2023年1月 7日 (土)

戎天井と言われる1月初旬

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6日(金)の米株式相場は反発して、約1カ月ぶりの大幅高となった。12月の雇用統計で、労働者の賃金の伸びの減速が示されたことが理由だ。ただし、失業率が53年ぶり低水準となったことで、労働市場のひっ迫の解消が進展しなかったことを示唆している。
S&P500種株価指数△2.3%
ダウ工業株30種平均△2.1%
ナスダック総合指数△2.6%
S&P500種株価指数は昨年11月以来の大幅高となり、週間ベースでは1.5%上昇。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は同0.9%値上がりした。しかし、FRB当局者は利上げ継続の必要性を相次ぎ強調したため、当面金利の緩和はなさそうだ。FRBの次回会合での25bpあるいは50bpの利上げ幅を巡る議論は、米消費者物価指数(CPI)の数字次第になってくる。ドルは対円では一時1.1%安の132円ちょうどを付けた。愚生の持つ銘柄は、一昨年(2020年)の高値から、戎天井と言われる1月初旬の円ベースで▲20%の下落だ。一昨年末に1/3を売却したが、金利上昇で株価下落の可能性が大きかったから、もっと売却していればと悔やむ。しかし、株にはタラレバは厳禁だから、後から悔んでもしょうがない。今後、戎天井でもこの株価ならもっと下落する可能性は高い。「買い」の場合は、慎重に買い場を探して最終的に「買わない」という選択肢もある。しかし、「売り」の場合はすでに保有しているため、いつかは必ず売ることになる。そう考えれば、利が乗っている時に根拠もなく売らないで持ち続けるという選択肢はない。今後のことを考えれば、「利食い千人力」と含み益が十分ある間にもう半分を売却した。愚生のような終活期の者には、儲けるより損をしないことが優先だ。過去の経験から、利食いでも損切りでも、ぐずぐずせずにさっさと売ることが正解だと慰めた。

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2023年1月 6日 (金)

北山修「感謝」という歌詞

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昨日のブログで触れた「感謝」という歌の歌詞を読んでみた。どうも三つのパートからなる詩だ。一番の歌詞は、死にゆく人を見送る親しき人たちの語りだろう。「あの人は帰らぬ」というから本人ではない。二番の歌詞は「わたくしも戻らぬ」とあるから、死にゆく人本人からの感謝だ。そこまでの意味は読み取れたが、三番の歌詞は誰からだろうと考えさせられた。「昨日のことは 振り返らないで・・・さらば愛しき者よ」と言う語りかけは、誰が誰に言ったのだろうかとすぐに理解できない。「見守っているから」というから、向こう側で招いている天使や三途の川の門番なのだろうか。「次第次第 うすれる意識」というから、死にゆくものなのかとも取れる。「日はまた昇る 昨日のことは 振り返らないで」というからには、少なくても見送る人たちではない。歌詞の構成からから、三番の終わりは「心からの感謝を」ではなく「さらば愛しき者よ」と言っているから、やはり川の向こうから招き入れているような気もする。北山修氏に聞いてみたい気分だ。いずれにせよ、素晴らしい作品なので、愚生も覚えようと思う。


長い橋を渡るときは あの人は帰らぬ
流れ星のふりそそぐ 白い夜の船で
消える御霊 見送りながら
心からの感謝を

深い川を越えたならば わたくしも戻らぬ
だから今が 大事すぎて 幕が降りるまでは
恨みつらみ 語りつくして
心からの感謝を

怖がらないで 顔を上げて 見守っているから
日はまた昇る 昨日のことは 振り返らないで
次第次第 うすれる意識
さらば愛しき者よ

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2023年1月 5日 (木)

「感謝」

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最近、フォーク・クルセダーズが34年ぶりに結成して録音した「戦争と平和」というアルバムを知った。メンバーは、加藤和彦、北山修、坂崎幸之助(THE#ALFEE)の2002年限定で結成した「ザ・フォーク・クルセダーズ」だ。歌詞は北山修が精神科医ということもあって、病症で死に直面した人に語りかけるものなのだろうか。その後、加藤和彦は2009年10月17日、長野県軽井沢町のホテルで遺体となって発見された。享年63。鬱病を患い、死の直前にはそれが悪化していたという。「世の中が音楽を必要としなくなり、もう創作の意欲もなくなった。死にたいというより、消えてしまいたい」等、書かれた遺書があったという。加藤和彦は、1977年、代官山町の日本基督教団本多記念教会で安井かずみ(作詞家)と結婚している。その後、1993年、日本基督教団鳥居坂教会で夫婦揃ってキリスト教の洗礼を受けた。キリスト教・カトリックでは自殺は認められない(加藤和彦はプロテスタント)ため、重度のうつ病だったのだろう。「感謝」という精神科医北山の歌詞は、加藤和彦の鎮魂歌のような気がする。この曲をもっと早く知っていたら、お袋の枕元で歌ってやりたかった。

作詞:きたやまおさむ/作曲:加藤和彦

長い橋を渡るときは あの人は帰らぬ
流れ星のふりそそぐ 白い夜の船で
消える御霊 見送りながら
心からの感謝を

深い川を越えたならば わたくしも戻らぬ
だから今が 大事すぎて 幕が降りるまでは
恨みつらみ 語りつくして
心からの感謝を

怖がらないで 顔を上げて 見守っているから
日はまた昇る 昨日のことは 振り返らないで
次第次第 うすれる意識
さらば愛しき者よ

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2023年1月 4日 (水)

アップル株やテスラ株は高すぎる

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年明け初日の取引となる米国株式市場では、アップル株とテスラ株が大きく売られた。アップルは4%超下落し、時価総額は2021年3月以降で初めて2兆ドルを割り込んだ。株価は約1年半ぶりの安値を更新した。アップルの投資判断の目標株価を180ドルから140ドルと大きく引き下げられた。需要後退を反映し、2023年度の出荷目標を2億4500万台から2億2400万台に引き下げたことが大きな理由だ。確かに愚生もバカ高いアップル製スマホから販促製品で売られている1円スマホに替えた。実際に使用して思ったことは、アンドロイドOSのスマホでも愚生が使用する環境なら微差だ。投資家は世界経済の減速と高インフレがアップル製品への需要に打撃を与えていると懸念しているようだ。アップルの四半期売上高のアナリスト予想平均は1%減となっており、2019年1-3月期以来の初の四半期減収になる。また、テスラ株が12%以上急落した。需要低迷に加え、物流の問題で納入台数が予想を下回ったことが嫌気されたという。この日の取引では時価総額が500億ドル近く減少した。失った時価総額は米自動車大手フォードの時価総額にほぼ匹敵するというから莫大な金額だ。やはり景気減速の影響を大きく受ける可能性が高いと見られているようだ。確かにEVの競争激化は世界的で起きている。今後の需要低迷でテスラ株は、一段の売り圧力に見舞われてもおかしくない。イーロン・マスクCEOが米ツイッターの買収を完了して以降、約3700億ドル減少した。マスク氏が買収資金を調達するためテスラ株を売却したことや、同氏がツイッターの経営に時間を割かれるとの懸念が株価下落の一因となっているようだ。同社の2022年の納入台数は40%増加したが、目標の50%増には届かなかったことが嫌気されたようだ。愚生は以前からアップル株やテスラ株は高すぎると思っていたから、今回の下げでも驚かない。スマホは成熟市場だから、いずれは価格競争になると思っていた。EVや水素自動車など、脱炭素車はこれから多岐にわたるだろう。テスラはEVの一本足打法で、どこまで優位性を保てるのだろうか。

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2023年1月 3日 (火)

アベノミクスの金融緩和政策の失敗

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日経新聞に2023年の重要な投資テーマの一つとなりそうなのが円高だという記事があった。新年アンケート調査で市場関係者に円の対ドル相場の予想を聞いたところ、2023年内は1ドル=120~126円未満と答えた人が合計で全体の7割に達した。昨年は、円相場は32年ぶりに151円台まで下落した。昨年末に日銀は長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)の運用を見直し、長期金利の変動許容幅を従来の0.25%から0.50%に引き上げた。日銀の追加利上げで円相場は一時130円台まで上昇した。金利の高い通貨は通常、外国為替市場で買いが集まる。市場関係者は、日銀がさらなる政策修正に踏み出すか、日銀が長期金利を制御できなくなるかのどちらかだと予想する。2023年12月に上限が0.9%になると予想したストラテジストは、根拠として7~9月期中のYCCの撤廃、10~12月期のマイナス金利の撤廃を見込むからだという。例えば、YCCを見直しとマイナス金利の解除は最多の42.2%、YCCを見直しと金利の変動幅の拡大は39.1%だった。8割近くの市場関係者は、金利の見直しと言うか上昇を予測する。その金融政策に大きく関わるのが次期日銀総裁だ。また、円を含む外為相場や株価に大きな影響を与えるのが米国の金融政策だ。米連邦準備理事会(FRB)は急激なインフレを受けて、2022年3月に利上げを開始した。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ幅をこれまでの0.75%から0.5%に縮小した。パウエル議長は会見で2023年は利上げ幅がさらに縮小したり、利上げを休止したりする可能性が高いと説明した。米国市場関係者の予想では、FF金利のピークは「2023年1~3月期」との見方が最多の61.3%、「同4~6月期」が33.9%で2番目に多かった。ピークの金利は「5.00~5.25%」が最多の61.9%、「4.75~5.00%」が19.0%で2番目に多かった。この予想通りなら、米利上げはすでに最終段階で、2023年前半に終わる。そして、FRBは景気への配慮に軸足を移し、年終盤には利下げに転じる可能性が高いと見る。米国が利下げに動けば、世界の株式市場にとって好材料となる。一方、米利下げは日米金利差の縮小につながり、円高・ドル安に拍車をかける。米国株は上昇しても、今度は円高が相殺して日本円ベースではどうなるかわからない。ただ、確実にいえることは今の日本の低金利が続けばインフレは収まらない。少子高齢化で、老人が増え働き手は減っている。年金世代が多くなれば、インフレは死活問題になる。アベノミクスの金融緩和政策の失敗で、低金利でアパートや住宅建設には追い風だった。しかし、労働者の賃金上昇はなかった。要するに、低金利にしても企業は生産設備に投資し活性化しなかったということだ。業種転換がないまま、低金利でゾンビ企業を延命した。生産効率の向上と言っても老齢化社会では容易ではない。やはり観光立国や移民を受け入れる施策しかないのだろうか。

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2023年1月 2日 (月)

鉄道の地域に与える影響は大きい

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昨日ユーチューバー・スーツ君の碓氷峠越えの動画を見ていて、上越新幹線の意味を取り違えていたことが分かった。新潟県は上越地方の上越市(旧高田市・旧直江津市)、中越の長岡市、下越の新潟市という3地域に分類される。新潟市に向かう上越新幹線は、長岡市を抜けて新潟市に行く。つまり、中越から下越を走るが、上越地方は通らない。そのため、上越を走らない上越新幹線の命名は、おかしな名前だと思っていた。ちなみに、上越地方の上越市を通るのは北陸新幹線だ。しかし、上越新幹線の上は「上野こうづけ群馬県」、越は「越後」だという。在来線の水上駅を通る上越線から命名したものだった。上信越を駆け抜ける北陸新幹線は行き先を示す。誤解を生まないように命名するなら新潟新幹線とすべきだった。分かりにくいだろうが、越前は福井、越中は富山、越後は新潟県(新潟市は下越)と呼ばれる。北信越と言った場合は、北陸三県と長野県、新潟県になる。北陸では中越といえば富山県ことを指して、新潟県の長岡市地方ではない。どうも越という漢字は便利な当て字だが、何処を指しているのか分からないことも多い。ところで、スーツ君の動画の碓氷峠と聞くと懐かしい。碓氷峠は群馬県横川駅と軽井沢駅の間にある険しい峠だ。峠越えに機関車をつなぐため、信越線では20分程度の停車がある。その停車時間に列車を降りて釜めしを買って食べた懐かしい思い出がある。富山から東京に行くには当時は在来線の白山で6時間半も要したから、一日仕事だった。北陸新幹線の「かがやき」では2時間10分と短縮されたため夢のような速さだ。北陸新幹線が開通してからは、富山空港は閑古鳥だとタクシー運転手が言っていた。新幹線が通らない横川駅や小諸駅、水上温泉がある水上駅などは廃れてしまった。関東で言えば、千葉県や茨城県は新幹線が通らないことで東京から遠く感じる。銚子市や水戸市などは東京から100㎞もあるから、各駅止まりの在来線に乗れば関東と言っても富山県と乗車時間は変わらない。今建設中のリニア新幹線は、品川―名古屋が40分と言うから山手線を一回りする時間より短い。鉄道の地域に与える影響は大きいとつくづく思う。愚生が生きている間には機会がないのが残念だ。

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2023年1月 1日 (日)

新年をむかえて

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今日から令和五年となる。お袋が40歳代だった時に、人生が走馬灯のようだと言っていた。戦前生まれの彼女には、愚生が知らない戦争体験などもあるから伺い知れない年月なのだろう。愚生が小さい頃に正月といえば、家には日本国旗を掲げてよそ行きの服を着せてもらった。まだ、戦前だった頃のなごりがあったのだろうか。愚生が中学生時代は、もうそのような風習はなくなった。終戦から約二十年経て、日本もすっかり戦前色が薄れてきたのだろう。戦後二十年代生まれの愚生にとっては、平成もつい最近のことのようにしか思えない。第一次や第二次時オイルショック、1980年後半の土地バブルも体験してきた。今から思えば、つい最近の事のようにも思える。中学生時代に学校で「少年老い易く学成り難し・・」という漢詩を覚えさせられたが、今はつくづく共感したい気分だ。自分の人生を顧みた場合、艱難辛苦という時もあったが、お天道様が愚生を照らしてくれた日々もあった。山あり谷ありの人生だったとは思うが、愚生自身はこれに満足している。ただ、長生きして思うことだが、物事は自分の思うようには動かない。当然のことだが、それを納得して受け入れるしかないこともある。人が生前に築いた物といっても、向こう側には持ってはいけないし、時が過ぎれば忘れ去られる。存在したこと自体が記録や記憶に残らなくなるだろう。なにか寂しい気持ちにはなるが、過去の多くの人たちもそうだった。愚生の両親であっても、写真を飾って毎日思いだすのは愚生だけしかいないのは寂しい。また、愚生は亡くなったペットだった犬や猫の写真も部室に飾っている。飼い主として至らなかった自分の償いとして、今飼っているチワワには最愛の情を示している。今日からの一年もあっという間なのだろう。老いるという事を実感させられる。

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