ソフトランディングできるという保証はない
国株式市場は、米当局の利上げ停止が近いと楽観する向きもあるが、景気は下降に向かっている。2023年は、いつ安心して株の買いを再開できるか不透明だ。特に、愚生などのように一旦円に引き上げた者にとっては為替も悩ましい問題だ。昨年は積極的な利上げを進めてS&P500種株価指数は2008年以来最大の下落を招いた。日本人投資家は、為替が円安に振れたため少しは痛みが緩和されたのが救いだ。市場関係者は、米金融当局はインフレ鈍化を受けて、引き締めサイクルを早期に終了との期待をする。しかし、金利上昇は成長に急ブレーキをかけ経済をリセッションに追い込むのは過去の経緯だ。今回、ソフトランディングできるという保証はない。米国ストラテジストは、S&P500種はリセッションが始まる前に底入れしたことはないと危ぶむ。そして、米経済が実際に景気下降に入るかどうかはまだ不明だと指摘する。実際にS&P500種は、年初から2週連続で上昇していが先週は0.7%下落した。金融当局の積極的な利上げ政策が後退すると見たナスダック100指数は、昨年11月30日以来最大の上げを記録した。いずれにせよ、大方の市場関係者は景気が下降に向かう中で投資先を考えている。実際、昨年の負け組になった金利敏感なテクノロジー株や通信サービス株は今年の値上がり上位に入っている。しかし、投資家は最悪期が過ぎたかどうか疑問を持っていて、もう一段の下げの危ぐも視野に入れているだろう。愚生なども、昨年の下げの前は、株価は50%以上の上昇を伴っていたから未だ下げ足りない気もする。今後1週間には、マイクロソフトやテスラ、IBMなどが決算を発表する。株式相場の方向性がこれでいくぶん分かる。S&P500種の底入れは10月半ばという予想もあるから、売り込まれたテクノロジー株に買いを入れることは時期尚早だと思う。
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