経済・政治・国際

2020年8月25日 (火)

安倍政権の成果は、5%から10%の消費税値上げのみ

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 安倍晋三首相が連続在職日数で歴代単独1位となった。ところで、長い政権運営で安倍政権は、成果と言えるものがあるのだろうか。良し悪しは別として、2度の消費税率引き上げだろう。5%から10%の値上げは、低所得層には大きな痛手だったはずだ。野党の不甲斐なさというか、体たらくで、安倍首相は国政選挙5連勝を導いた。自民党が勝ったというより、周りの野党が自滅したという評価が正しいだろう。プーチンに騙された間抜けな安倍首相は、北方領土問題で拙速に歯舞群島と色丹島の2島の引き渡しを先行したせいで、ゼロ島返還という結果になった。今後、どうするつもりなのだろうか。拉致問題と同様に、掛け声だけは立派だが全く内容は伴っていない。一方、不祥事としては「森友学園」をめぐる決裁文書改竄があげられる。また、首相主催の「桜を見る会」では、政府の説明が二転三転した。武漢ウイルスでは、感染初期に習近平に忖度して中国人旅行客を止めなかったことで、感染拡大を引き起こした。また、PCR検査体制の拡充を指示しなかったことで対応が後手に回った。思いつきの「安倍のマスク」や感染拡大の中、「Go to travelキャンペーン」などは呆れてものが言えない。そもそも、浜矩子女史が「アホノミックス」と批判する安倍首相の経済対策は正しかったのだろうか。日本年金機構に日本株を買わせて、市中金利を下げ、国内にヘリコプターマネーをまいただけではないのか。トランプ政権の株高政策に日本株が引き上げられただけのようにも見える。多少世界の株式市況が見え、儲けている投資家なら、日本株より米国株に投資したはずだ。安倍首相は、日本株が上がったのは自分の手柄のように自慢する。しかし、愚生のような投資家から言わせれば、安倍政権の成果ではない。安倍政権の酷さは、法治国家から逸脱したことだ。順法精神というか、首相は法学部出身だが、法律を学校で学んでこなかったことだ。そのため、家族の法的追及を避ける為に、検事総長を都合の良い人物に据えようと画策した。また、小野薬品工業の免疫チェクポイント阻害薬(オプジーボ)の約価基準を、取り決めを破って引き下げたことだ。数えればきりがない。人事院勧告で、黒川氏は懲戒処分になるところを脱法行為で処分しなかった。森友事件でも、原因を作ったのは安倍昭恵夫人だ。その結果として財務省の役人に自殺者が出た。安倍首相は、末端の役人の不幸などどうでも良いと思っているようだ。愚生が理解できないのは、この森友事件で処罰されたのは、懲役五年の実刑を受けた籠池夫妻だけだ。土地を安くしろというのは、買い手側の当然の要求だ。この簡単なことが、マスメディアで問題にならないことに失望する。いずれにしても、脱法行為が多過ぎる安倍首相を評価する人が30%強もいる。改めて、日本の衆愚政治は、政治家だけの責任ではないと痛感した。

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2020年5月25日 (月)

固定資産税が2021年度から増税

 

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米国2位のレンタカー会社「ハーツ」が会社更生手続きを申請した。米国出張時には、Embassy Suitesというサンノゼのホテルでハーツのレンタカーを借りたので懐かしい。武漢ウイルス感染拡大に伴う景気悪化が、レンタカー需要を直撃した。やはり、武漢ウイルス感染防止のため、出張やレジャー旅行がストップしたことが最大の要因だろう。先月末に、ハーツはレンタカーに関連する多額のリース料支払いを履行できなかった。今回の緊急事態宣言では、日本でも航空機会社や旅行業者など、ほとんど業務が止まってしまった。各地に点在する旅行会社の現地添乗員さんなどは、どうやって生活しているか気になる。愚生も足腰が立つうちにと、早々と旅行三昧してきたことが功を奏した。「明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」と詠まれた親鸞聖人の和歌が頭をかすめる。ところで、住宅の固定資産税の負担が2021年度から重くなる。総務省は建築資材などの上昇を踏まえ、税額の基準になる住宅の資産価値をより高く見積もる方針だ。日本国民にとっては増税になるから、弱り目に祟り目だ。固定資産税とは各市町村が建物や土地に課す地方税だ。税率は原則1.4%。ただし、市町村によっては税率が異なる場合がある。新たな基準は、2019年7月時点の資材価格や人件費などの実勢価格を基に算出し、2021年1月1日時点での個人や法人が所有する建物に適用される。東京23区の5階建て鉄筋コンクリート造の標準的な新築マンションに、約57平方メートルの延べ床面積の部屋を所有している場合、年間の税負担は6万2千円程度から6万7千円弱に8%も上昇する。標準的な木造2階建て住宅(延べ床面積82.48平方メートル)を新築したケースでも、約7万2千円から約7万7千円に増える。税額算出の基礎となる建物全体の「課税標準額」は、鉄骨を多く使う高層住宅などは、負担がより重くなるようだ。新基準の導入は、既に建った既存住宅でも標準額が下がりにくくなる。各市町村が2021年に見積もる地価が下がらなければ、建物分の標準額の上昇が負担増に直結する。武漢ウイルスで給与が減少する会社員などには、さらに痛手となりうる。どうも、安倍政権は支那の共産党と同じで、どさくさに紛れて国民に痛み伴う法改正をする。バーやナイトクラブ、スナック、カラオケ、パチンコの従業員が自粛要請で青息吐息の時に、公務員の定年延長法案など呆れて物も言えない。日本国民も、香港市民のように怒りを政権にむけるべきではないだろうか。

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2020年5月15日 (金)

無責任政治家ばかりでは困る。

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共同通信社が実施した世論調査で、日本維新の会の政党支持率が8.7%となり、立憲民主党の6.9%を抜いて野党トップとなった。愚生は、なぜ真面なことを言わない蓮舫や福山、そして党首の枝野、菅直人、辻本などがいる立民の支持率が野党トップなのか不思議でならなかった。今回、やっと全国レベルで評価や認識が一致したのだろう。日本維新の前回調査から3.4ポイントの上昇は、やはり吉村大阪府知事の武漢ウイルス対応が評価されたのだろう。安倍首相や加藤厚労相の当事者に応力の無さが暴露されたことで、存在が際立った。維新の副代表を兼務する吉村大阪府知事は、府民への外出自粛要請や休業要請を段階的に解除する独自基準を決めるなど、首長として存在感を高めた。また、関西電力役員らの金品受領問題をめぐり、筆頭株主の大阪市の松井一郎市長は、関電に橋下徹元大阪市長の社外取締役起用を提案した。しかし、これまで同様に関電取締役簾中は、企業を私物化し提案を拒否した。これを見る限り、関電による金品授受問題への反省は全くされていないようだ。悲しいかな上面だけの反省ポーズだったようだ。関電といえば、地域の独占企業で準公務員だ。取締役の報酬などすべての経営情報を開示するのは当たり前だろう。今後、大阪市は株主代表訴訟の提起を含め対応を検討するという。ところで、大阪府政といえば、太田房江元府知事の時代は酷かった。日本維新の組織改革になって、ようやく大阪府の財政が持ち直した。有能なトップによって、組織がこうも変革するのかと認識させられた。日本の与野党の政治家で、一体何人の真面な政治家がいるのだろうか。女性の尻を追いかけるだけの二世議員や官僚上がりの無責任政治家ばかりでは困る。

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2020年5月13日 (水)

法治国家を終わらせた安倍長期政権

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ネットニュースの中に、武漢ウイルスに対する中国への賠償を要求する「8カ国連合軍」という記事があった。歴史を紐解けば、120年前にも同様なことがあった。それは、1900年に起きた「義和団の乱」の最中、北京の公使館地区の解放を目的に清国に攻め入った列強の軍隊だ。8カ国は、英国、米国、ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、日本、オーストリア・ハンガリー帝国だった。翌年、北京議定書で清国政府は賠償金を支払うことになる。賠償額は当時の清の年間予算の数倍で、39年間の分割払いとなり中華民国に引き継がれた。当時の清の治世は、西太后だったから末期政権だ。今回は、米国、イタリア、スペイン、そして仏独英を含むEU諸国が武漢ウイルスで、経済的に極めて大きな打撃を被った。そして、日本やロシアも同様だ。中国がいま置かれている現状は、1900~01年の艱難辛苦の時代に重ねて考えることができる。中国新華通信が配信した武漢ウイルスに関するドキュメントでも、8カ国連合軍の侵攻を受けた屈辱の歴史に触れているという。その中で、米国はすでに中国に賠償を請求する動きが具体化している。ドイツのメルケル首相は、中国に流行初期段階の情報開示を求める。また、フランスのマクロン大統領は中国の言い分を信じてはいけないと指摘する。今回の新顔として、かつての8カ国連合軍参加国にオーストラリアとニュージーランドが加わった。そして、ニュージーランドはWHO総会で、武漢ウイルスの早期封じ込めに成功した台湾の参加を支持した。今回の武漢ウイルスは、BRICSの中でロシア、ブラジル、インドでも、緊急事態宣言が下された。今後は、南半球の南米やアフリカへのまん延の危険性が増す。ジョンズ・ホプキンス大学の集計では5月10日、世界の死者が28万人を超えた。死者数では欧米の先進国に8割以上が集中している。いずれにしても、未曽有の被害が出たことは、武漢での初動の遅れと中国による情報の隠蔽が原因だ。馬鹿は死んでも治らないというが、歴史は繰り返す。当に、これは支那共産党に相応しい言葉だ。今回の武漢ウイルスの対応で、真の政治家の力量が分かった。日本の安倍首相はどうだったのだろうか。姑息にも、自らや妻の逮捕を逃れるため、法律無視で最高検察庁長官を延命させた。そして、今国会で、後付けで遡及的に法律を作るという。法治国家を終わらせた長期政権の緩みや無法化には、目を覆いたくなる。早々に、菅直人と同様に安倍首相は政治の世界から消えて頂きたい。

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2020年4月 4日 (土)

今はその3分の1の「1バレル20ドル」

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昨日に続いて原油価格が気になる。トランプ米大統領は、サウジアラビアとロシアが減産に応じるとの見通しを示したが事実だろうか。ツイッターには、サウジのサルマン皇太子との電話会談の結果、サウジとロシア両国が「日量約1千万バレル減産する見通し」になったとの認識を示したという。ただ、今まで産油国による協調減産が上手くいかず決裂したのが、一転合意できるのだろうか。仮に合意したなら、原油価格が18年ぶりの安値となったことが、両国の背中を押したのだろう。いずれにしても、原油価格の低迷で米国の関連企業が破綻するなど悪影響は出たが、それよりもサウジアラビアやロシアはもっと返り血を浴びただろう。ただ、合意に懐疑的な見方もあり金曜日には原油は一転下落した。2019年から2020年の年初にかけて「1バレル 50~60ドル」で取引されていた原油が、今はその3分の1の「1バレル20ドル」付近だ。長く続けば石油産出国の経済は破綻する。そう考えれば、このままの原油価格の安値放置が続くとは考えにくい。ここでいう1バレルとは「樽」を意味して、1バレル=約159リットルだ。代表的な原油の指標は、米国の「WTI原油先物」だ。原油が安くなる原因の一つに武漢ウイルスがあげられる。確かに航空機の減便や工場の生産停止が相次いでいる。これまでの経緯を辿れば、産油国はシェールガスを追い出すために、原油の産出量を増やし原油価格を引き下げた。しかし、原油の収入に頼っている産油国は、原油価格の下落で収入が減ってしまった。そこで、産油国は協調減産した。しかし、2020年3月上旬にOPECとロシアなどの非加盟産油国との減産強化の交渉が決裂。その結果、今回のように供給が多くなり原油の価格が下がった。いずれ、武漢ウイルスの感染が収まるだろう。原油の下落の要因の一つはなくなる。一方減産については、増産によって原油価格が下がっている状態は、産油国の経済が回らなくなる。いずれは、再び協調減産が始まることは確かだ。そう考えれば、原油価格も上る。思い出せば、リーマンショック時も原油価格は急落した。1バレル140ドルまで上がっていた原油価格は、半年で40ドルまで急落した。前回は景気後退による原油の需要減が原因だった。その後は景気回復に合わせて上昇した。そう予想する向きが多いため、愚生も原油ETFを買った。風が吹けば桶屋が儲かるだろうか。

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2020年4月 3日 (金)

石油減産合意、火の無い所に煙は立たぬ

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トランプ米大統領の「サウジアラビアとロシアが減産に動く」とのツイートを受け、原油相場が急伸した。その結果、2日の米株式相場はエネルギー株の上昇に支えられて反発した。中でも石油銘柄のシェブロンやエクソンモービルの上げが目立った。S&P500種は前日比2.3%高の2526.90。ダウ工業株30種平均は469.93ドル(2.2%)高の21413.44ドル。ナスダック総合指数は1.7%上昇した。トランプ米大統領のツイートは、サウジアラビアとロシアが原油生産を約1000万バレル削減する見通しだという内容だ。このツイートの前に、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と電話会談したというから信ぴょう性は高い。トランプ大統領はこの減産内容を示してないが、ムハンマド皇太子はロシアのプーチン大統領と石油価格戦争について話したという。ツイートでは合意した減産規模が1500万バレルに上る可能性もあると自画自賛している。しかし、ロシアもサウジアラビアも減産について、OPECとロシアなどの緊急会合を呼び掛けたとしか伝えていない。ロイター通信が政権幹部の話として報じたところによると、サウジとロシアの減産計画の正式な詳細について米国は情報を得ておらず、米国内の石油生産業者に具体的な減産に応じるようトランプ氏が求める計画もない。しかしながら、このトランプ氏のツイートを受けて、ニューヨークの原油先物は一時35%急と急伸した。トランプ氏の意味するところは、日量1000万バレル削れば、ロシアとサウジが生産を45%近く削減する規模だそうだ。火の無い所に煙は立たぬというから、トランプ大統領が根拠なくツイートしたとは思えない。オリンピックの一年延期にしても、それが発表される前にトランプ大統領が漏らしていたことを思い出す。原油価格の持ち直しは、需要減の直撃を受けたセクターの支えになり、経済への打撃軽減につながるから急務なのだろう。愚生もずいぶん前になるが、原油が50ドル割れになったところで投資したが、その後の下落で損切りした苦い経験がある。今回は20ドルでの投資だ。1~2年くらいは持ちこたえるつもりだ。武漢ウイルス禍も「災害に売りなし」というから辛抱して待つしかない。

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2020年1月15日 (水)

富士フイルムはゼロックスとの契約を解消

P1 ファナックの稲葉清右衛門と同様に、富士フイルムHDの古森重隆CEO(80)は、2000年の社長就任から事実上トップに君臨している。老害といっても、本人の耳には届かない。オーナー企業ならまだしも、従業員からのたたき上げのトップだ。身の退き方の美学はないようだ。その古森氏は半世紀にわたる米ゼロックスとの合弁を解消し、単独ブランドで事務機の世界販売を始める。当初はゼロックスを買収する計画だったのが、物言う株主の反対に遭いとん挫。その結果、富士フイルムはゼロックスから事務機子会社、富士ゼロックスの残り全株を約2500億円で買い取り完全子会社にした。今後は、ゼロックスはライバルとして欧米市場で対峙することになる。半世紀にわたるゼロックスと富士フイルムの合弁契約が終了した。今後は、ゼロックスとの市場のすみ分けが無くなるため、事務機の販売が自由にできる。ゼロックス側にも隠れた狙いがあった。2019年6月にゼロックスが低価格帯の製品調達をHPに集約すると発表した。そして、富士フイルムへの富士ゼロックス株売却交渉を進める一方、ひそかにHPに買収を打診した。要するに、富士ゼロックス株の売却資金をHPの買収に充てる。富士フイルムは、これまで販売やブランドの協業を定めたゼロックスとの技術契約の解消に向けた準備を進める。1962年の合弁発足時は、富士ゼロックスは単なる販売会社だった。その後、半世紀がたち技術力は逆転し、今は主力製品の大半を富士ゼロックスが供給する。ゼロックスとの提携は、ブランド使用料としてゼロックスに毎年100億円超を支払うほか、特許の使用権もゼロックスに有利な条件だった。今後、ゼロックスは調達先を切り替えるだろう。しかし、実際は提携の解消後も、5年間は富士ゼロックスから調達を続ける。いずれは、ゼロックスが富士ゼロックスからの調達を減らすだろうが、すぐに他社に切り替えるのは難しい。一方、富士ゼロックスは欧米に進出したとしても、ゼロックス以外にOEM供給は容易ではないだろう。夕日を拝むような沈む市場に、富士フイルムが大金をはたいて市場参入する意味はあるのだろうか。株式市場は、合弁解消で事務機の成長戦略が明確になったと富士フイルムを評価する。1月9日、株価は約12年ぶりに上場来高値を更新した。しかし、この業界を知る愚生には、そうした楽観視はしない。ゼロックスブランドから自社ブランドに切り替える2021年4月以降は、ゼロックスと市場で競うことになる。主戦場のアジアでは、富士ゼロックスが培ったブランド価値は、そのままゼロックスに有利に働く。富士フイルムが立ち上げる新ブランドが失速する可能性もある。昨日に聞けば明日が見えるというが、明日のことは予想しがたい。高みの見物の愚生にはどうでも良い話だが、株が先走りし過ぎている気がする。

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2020年1月 9日 (木)

固定金利で住宅ローンを借りる人が急減

N14 日経新聞に固定金利で住宅ローンを借りる人が急減しているという記事があった。愚生のような土地バブルや高金利を経験してきた者には意外に映る。記事では、三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクで住宅ローンを新規に借りた人のうち、固定型は足元で3割強という。全国でも固定型の比率は2018年度に30%と2年前から約20ポイント下がった。これは、将来の金利上昇は低いと判断し、固定型より金利の低い変動型を選ぶからだろう。インフレ期待で金を借りた人は、多少金利が高くても固定金利で借りるだろう。そうでなければ、言行が一致しない。一方、変動金利で借りる人は金利の低さと、超低金利の常態化で将来も金利は低いと考えている。三菱UFJの場合、2016年度は約9割が固定型だったが、2019年4~11月の新規契約のうち、額・件数ともに固定型の割合は平均で35%だという。2016年頃は、長期金利が反転して上昇するとの予想だったからだろう。住宅金融支援機構の調査によると、2018年度に固定金利による借入比率(30%)は、統計のある2006年度以降で最低だという。住宅ローンは長期にわたって借りる人がほとんどだ。長期金利が低下する局面では返済額の見通しを立てやすい固定型に人気がある。しかし、現状のようにマイナス金利政策の継続が続くと、金利に対する見方が大きく変る。10年固定のローン金利は1%弱と歴史的な低水準というが、デフレの常態化で家賃や土地、住宅建築費、給料も上がらない。賃貸住宅など、大量のアパート供給で部室が埋まらないから家賃は低下する傾向だ。消費税や社会保険料の値上、可処分所得の減少となれば、マイナス金利下の金利1%が安いか高いか議論する必要がある。そもそも金利が低いという事は、金を借りる人が少ないからだ。その結果、低金利が長く続くと見越して、金利の低い変動型を選ぶ人が増えているのだろう。今後も住宅ローン金利は上がらないという予想は、少子高齢化での住宅価格の高止まりは続かないという見方だろう。将来、住宅価格が暴落するならば、家を持っていれば評価額で目減りする。それなら、賃貸住宅の方が得になる。ソニー銀行や住信SBIネット銀行などのネット銀は、変動型金利は0.4%程度というから、1%程度の固定金利よりも圧倒的に安い。マイナス金利下の現状なら、ネット銀行は0.4%でも儲かるだろう。当分金利が安いなら、安い金利で借りて、余裕で繰り上げ償還するのがベストだろう。地方の中核都市なら、50坪の建売住宅が1500万円程度で販売されている。金利0.4%であれば、返済額は25年で6万2500円/月だ。こう考えれば、アパートの家賃は6万円以上にはならない。低金利下では、商売が成り立ちにくいことを実感する。

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2020年1月 6日 (月)

「富士フイルム ビジネスイノベーション」へ変更

00013 富士フイルムが令和3年3月末で、米ゼロックスとの事務機器の販売提携を解消する。これにより子会社の富士ゼロックスは、アジア市場でゼロックスブランドを使えなくなる。そのため、これまでの製品販売を終了して、自社の独自ブランドを立ち上げる。また、富士ゼロックスの販売地域は、中国・オセアニア地域・韓国・台湾・日本のみだったが、これらの地域以外にも進出することは可能となった。一口でゼロックスというが、富士ゼロックスが中小型機器を開発製造して提供し、米ゼロックスが欧米に販売するという図式だった。米ゼロックスは、破綻会社に近かったのが事実だ。複写機市場は、夕日を拝むような縮小する市場だ。これから大きな伸長などは望めない。米ゼロックスから請け負った相手先ブランドによる生産(OEM)は当面継続する方針だという。しかし、米ゼロックスは、次第に調達先の切り替えを行うだろう。米ゼロックスは、機器の製造をしていないため、サムソンや欧米市場に食い込めない企業からのOEMが必要になる。一方、富士ゼロックスもインド以西の販路は持たない。またゼロックスという商標は使えないため、機器販売を一から立ち上げるのに等しい。キヤノンやリコー、コニカミノルタなどの競合他社がひしめく市場を、新規に切り開くことは容易でない。米ゼロックスから供給していた欧米市場は、いずれ無くなり台数減による損益分岐点は上昇するだろう。双方にとって良い結果ではないように思う。特に、富士ゼロックスに支えられて生き長らえていた米ゼロックスの破綻は近い気がする。米ゼロックスはこれまでも、何度も破綻の危機に晒されてきた。最後は、企業を切り売りして清算するのだろうか。いずれにしても、両社とも新しい事業分野を伸ばせなければ将来は危うい。富士フィルの売り上げの半分以上は富士ゼロックスだったので、成長戦略は容易でない。いずれは向かい合わなければならない課題を先取りした形だ。米ゼロックスは、すぐさま売上高で6倍の同業最大手HPに対して買収を提案した。しかし、「小が大をのむ」規模の戦略だが、実現しても老舗のゼロックスとHPが再び存在感を示せるのかどうかは不明だ。一方、HPの取締役会はゼロックスの買収提案を「当社の評価が著しく過小」だと拒絶した。HPは買い手を探しておらず、ゼロックスグループに入らなくても経営には問題ない。実際、買収を提案したゼロックスのほうが経営は苦しく、買収元の「白馬の騎士」を求めている。HPの時価総額は290億ドル(約3兆1600億円)以上なのに対して、ゼロックスの時価総額は85億ドル(約9260億円)弱だ。提案を拒絶する理由として、提示額が過小であること、またたとえその提示額であってもゼロックスが支払いを行う能力があるか懸念を持っていることを表明した。HPが懸念するゼロックスの財務状況だが、同社はこのところ四半期決算で収入目標を達成できないことが4回ないし5回続いている。時価総額は2018年6月以降の1年間に102億ドルから92億ドルにダウンしている。ゼロックスではこの下降傾向が来年度まで継続すると予測している。こういうことを勘案すれば、米ゼロックスの破綻の道は近い気がする。

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2019年12月31日 (火)

政治家は思い付きで制度改革などするな。

01pn12 経済統計をみると、企業は中高年への報酬を増やし、40歳前後の中堅社員の報酬はむしろ減っているという。一般的に55歳前後で役職定年を迎える人は多い。高齢者雇用といっても、60歳になれば、同じ仕事でも大幅な給与ダウンが普通だ。終身雇用を固守すれば、組織の人事を弾力的に行えないのだろう。同一労働、同一賃金を組合員は叫ぶが、この制度を遂行するには首切りが簡単にできることが前提だ。経団連会長は「働き手の就労期間の延長が見込まれるなかで、終身雇用を前提に企業運営、事業活動を考えることには限界がきている」と述べた。トヨタの豊田社長は日本自動車工業会の会長会見で「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べた。経団連会長やトヨタ自動車社長が終身雇用制を守りながらの高齢者雇用の限界に言及している。経済団体のトップや経営者から終身雇用や年功賃金を否定する発言が相次ぐ理由はないのだろうか。高度経済成長を前提にした、日本的雇用慣行は限界にきているようだ。愚生のサラリーマン時代の初期は、年功序列型の「賃金後払い型」だった。20~30代に貢献度より低い賃金で働き、40~50代に貢献度より高い賃金を受け取る。そして、F社は日本企業で最も早く、成果主義を打ち出した。そのため、管理職に
昇進しない限り40歳代からの昇給はすくない。一年に、50円や100円程度だ。一方、成果主義だから賞与は大きく変動する。評価が正しいか、どうかはともかく激しかった。30代くらいでも半期で200万円くらい貰う人と、80万円くらいの差がでたことは事実だ。しかし、この制度は批判も多く改革が朝令暮改だった。愚生など役職が上がってからは、下々の制度そのものを理解していないこともあった。ただ、年功序列賃金は、若い人が多く中高年が少ない成長企業でなければ維持できない。今は1990年前後のバブル期に大量採用した50代前半が突出して多い。バブル期の人材が多い理由は、後輩追いこされ、転社しようにも行き場がなかったからだ。彼らに、貢献度より高い賃金を払い続けることはできないのは明らかだ。昨今は技術革新が加速しているため、若いころ身に付けた能力や知識が定年までもたず陳腐化してしまう。愚生は情報産業に勤務していたため、休日は家で専門誌を読み漁って新しい情報をインプットしていたことを思い出す。政府は働き方改革で、同一労働同一賃金を来年から企業に求めるらしい。しかし、公務員でない民間企業は適者生存だ。自由に正社員を解雇できる仕組みを伴わないと、非正規社員ばかりが増える。そして、平均の人件費コスト全体を押し下げることになる。そして、今からの制度改革では、賃金を抑えられていた30~40代が一番割を食らう。法制度なら法改正で一気に変わるが、企業が本腰を入れても実現までタイムラグが生じる。バブル世代を含む今の50代は、何とか制度改革の遅延で逃げ切れるだろう。慣行改革には、時間を要する。いずれにせよ、今の30~40代は「後払い型賃金」の下で働いてきた。今後、貢献度と賃金が結びついた給与システムが一般化すれば、本来40~50代で受け取るはずだった給与を30~40代はもらい損なう。大学受験の入試改革でも痛感したが、今の政治家は二世議員ばかりだから苦労などしていない。安倍晋三首相を筆頭に、石破、小泉進次郎、河野太郎、渡部好美、船田元・・。地盤、看板、かばんは、すべて親譲りだ。思い付きで、制度改革などせずに企業に任せればよいのではないか。いずれにしても、非正規雇用労働者が増えたのは小泉純一郎政権の派遣法の改革が発端だ。民間企業は、潰れれば雇用もなくなることを忘れてはならない。

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