基幹システム

2018年5月22日 (火)

戦いはソフトを含む複合的な要素が絡む

B12

  • 以前、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOの講演をユーチューブで聞いたことがある。愚生自身は、コンピューターエンジニアとして、日本の黎明期から従事していた。そのため、CPUやGPUについては内部構造から理解できる知見がある。昨今、囃されている完全自動運転の実現には、高性能な半導体が不可欠だ。これまで業界の王者はウィンテルと呼ばれるくらいパソコンでは必須のCPUを生産するインテルだった。しかし、新分野ではエヌビディアが台頭してきた。とりわけ注目されているのは、3D画像を超高速処理する半導体(GPU)だ。センサーが取得した3次元画像データを、直ちに演算処理し運転に活かすことができなければ自動運転などできない。そのAIを十分に発揮させるには、高性能な半導体が必須だ。では、CPUとGPUとはどういうものなのだろうか。そもそも半導体とは、ハードウェアを制御してデータを受け取り、そのデータを演算・加工してメモリに記憶させる。そして、その結果を別のハードウェアへ出力するといった一連の動作を担う。パソコンやデータセンターのサーバーなどに搭載されている半導体はCPUだ。CPUには汎用性があり、さまざまな種類の動作をハードウェアに実行させることができる。一方、GPUにはCPUほどの汎用性はない。しかし、3次元画像の演算処理などを高速で実行できる。自動運転車の周辺情報をセンサーが把握するとき、膨大な3次元画像をリアルタイムで演算処理する必要がある。この時は、GPUなどがその処理に適している。また、AIが学習する際のスピードも、CPUでは通常1年以上かかるところを、GPUなら1カ月程度で終えるという。このことから、GPUを使用することによって、自動運転の開発効率が格段に向上する。その結果、半導体を支配する者が自動運転を支配するとささやかれるようになった。AI用半導体の覇権をめぐる戦いは、4陣営の間で繰り広げられている。その筆頭が、GPUでは一強の様相を呈しているエヌビディアだ。実は、GPUを発明したのも、GPUをAIのディープラーニングへ初めて利用したのもエヌビディアだ。自動車メーカーや部品メーカーなどと幅広い提携を進め、その数は300社を超える。その結果、AI用半導体としては「エヌビディアのGPU以外に選択肢がない」と言われ、頭一つ抜けた存在だ。第二の陣営は、インテルだ。パソコン用CPUでは圧倒的な強さを持つインテルも、スマホやAI用半導体では後れを取った。そこでインテルは、CPUよりも高速処理できる半導体FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ)に強いイスラエルのモービルアイを買収し、本格的にAI用半導体分野に参入した。愚生もFPGAを使用した経験はあるが、結果がその都度変更になるようなソフトが関係する分野ではFPGAの内容を固定しにくい。一般に、FPGAは過渡的な素子で、変更がなくなれば合理化設計で固定値を持つLSIに置き換える。第三の陣営は、スマホでの強みや知見を車載半導体やAI用半導体に活かしたいクアルコム。そして第四の陣営は、アマゾン、アップル、グーグルなどのメガテック企業だ。この中で、エヌビディアとインテルを比較すれば面白い。エヌビディアは、もともとグラフィックチップを開発してきた会社だ。それが近年は、AIコンピューティングやAI用半導体を語るのに不可欠な企業に成長してきた。それは、これまでグラフィックス処理で培ってきた技術が、ディープラーニングに必要な並列演算・行列演算を処理する技術と共通していたからだ。GPUは1999年に発明されて以来、主にPCゲームのグラフィックを超高速で表示するために使われてきた。しかし、これがディープラーニングに活用できることがわかると、自動運転車の実用化を目指す自動車メーカーが、軒並みGPUを採用し始めた。そのため、パソコンにおける「ウィンテル支配体制」のインテルのような存在になる可能性を持っている。さらには、エヌビディアはAI用半導体と捉えるべきではない領域にまで事業展開している。それは、すでに多くのソフトウェアエンジニアを内部に抱え、車載プラットフォームを基軸として自動運転関連サービスのソフトウェア開発にも乗り出している。そのため、GPUはもはや手段でしかなく、自動運転プラットフォームにおけるサービスやソフトでの覇権の掌握まで目論んでいる。一方、インテルはエヌビディアと比べると、従業員規模は10倍、売上高・営業利益は9倍、時価総額で約1.8倍にもなる。ただし、ここのところはインテルアーキのパソコンやサーバーの需要が落ちてきたことで鳴かず飛ばずの状態だ。対抗策として、GPUよりも高速の演算処理が可能なFPGAに強みを持つ、イスラエルのモービルアイ、アルテラ、ナバーナなどを買収した。しかし、愚生が思うに「ウィンテル支配体制」は、マイクロソフトが実現したものだった。インテルは、協業の棚ぼたで儲かっただけだ。モバイルプラットフォームの戦いでは、インテルはクアルコムやアームに完敗した。それは、マイクロソフトが負けたためだ。この意味は、戦いはハードだけではなく、ソフトを含む複合的な要素が絡むということだ。インテルには、それが欠けていた。そう考えて、愚生はエヌビディアの株を買っている。この成否は、一年を経たずに判るだろう。

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2018年5月12日 (土)

3社の株価が、この動きを如実に表している?

Yu_battle1 アマゾン・ドット・コムがグーグルの広告枠購入を取りやめるという記事があった。今後、ウェブ広告市場でアマゾンが独自サービスを拡大するからだ。それほど、アマゾンの撤退が、グーグル・ショッピングの検索結果に影響があるのだろうか。これまで、アマゾンはグーグルが開くオンライン入札での広告枠の応札を、ウォルマートなどの小売り企業と争って獲得してきた。小売り業者や電子商取引会社は、この枠を獲得するため高額なお金を支払ってきた。しかし、アマゾンは5月に入ってから突然、同広告枠の購入を止めた。アマゾンの今回の動きは、同社が独自のデジタル広告サービスを加速することの表れだと指摘する。2018年には、デジタル広告市場は、2370億ドルに成長すると予想される。この市場において、グーグルやフェイスブックにとっては、アマゾンは脅威的なライバルになり得る。本格始動に向け、アマゾンでは水面下で数々のプロジェクトを実験的に進めている。アマゾンは、検索結果と関連性をもったスポンサー商品を表示する広告サービスを提供している。この既存サービスを進化させ、商品を関連性が高い顧客に推奨することでセールスチャンスを拡大させる。アマゾンは広告収益額を公表していない。しかし、市場調査会社によれば今年の広告収益は16.5億ドル(前年から5.3億ドル増)。グーグル(350億ドル)、フェイスブック(173.7億ドル)、マイクロソフト(36億ドル)に続く、米国では5番目という予想だ。つまり現状はグーグルとフェイスブックが広告市場の70%以上を占めているのに対し、アマゾンはわずか2%しかない。そのため多くの企業がグーグルやフェイスブック以外の新たな広告先に興味を示している点がアマゾンにとって強みだ。検索エンジン分野ではグーグルが絶大な支持率を維持している。しかし、広告収益で最も重要なのはコンバージョンやセールス、あるいは消費者に影響をあたえる自社コンテンツだという。アマゾンは、こうした必要条件を十分に満たしている。デジタル広告のためにアマゾンプライムの動画サービスを最大限に活用するという。愚生もアマゾンプライム会員のため動画サービスは、テレビより頻繁に利用している。こうした動きが本格化すれば、長年フェイスブックとグーグルが支配してきたデジタル広告市場に大きな変化をもたらす。アマゾンはすでに検索・広告分野で成功する実力を備えているだけではなく、小売業者として膨大な顧客データを所有している。このデータには消費動向やクレジットカード情報など、効果的な広告配信に重要な情報が含まれている。これを考慮すれば、フェイスブックやグーグルよりも優位に立っているといえなくもない。最近の3社の株価が、この動きを如実に表しているのだろうか。グーグルやフェイスブックの株価がもたつく間も、アマゾンだけはドンドン上昇している。愚生も同様だが、ほとんどの人は購入の第1ステップは商品検索から始める。そう考えれば、消費者が実際にどのような商品を購入しているのかというデータをにぎっているアマゾンが、フェイスブックやグーグルより有利になる。これに限らず、アマゾンとグーグルは、クラウドコンピューティングやネット検索、音声認識機能付きスピーカーなどさまざまな分野で競合する。ネットワークという性質上、あらゆるものに繋がるため、そこでは必ず戦いが起きる。5Gに進みIOTになれば、さらにこれが激しく加速するのだろう。

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2018年4月15日 (日)

稼働システムの障害対応は容易ではない。

2axuxcsysggxaycbbae4qk 昨日やっとアマゾンのシステム障害が解消して、愚生のアカウントが使えるようになった。アカウントが使えないなら、もう一度作り直せば良いと考えるだろう。しかし、そういう訳には行かない理由があった。それは、愚生はアマゾンゴールドカードに加入しているため、プライム会員料金が無料になっている。発行元の住友銀行のゴールドカードは、アマゾンの一つのアカウントにしか対応していない。つまり、別にアカウントを作った場合、改めてプライム会員料金を支払う必要がある。しかし、システム障害は全てアマゾン側の問題だった。そのため、臨時に作ったアカウントに対しては、プライム料金をアマゾンが返金するという約束にした。
以下、アマゾンからのメールだ。
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カスタマーサービスからのお知らせ
〇〇様
いつも、Amazon.co.jpをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
本Eメールアドレスのアカウントにつきまして、再開の手続きが完了しましたことをお知らせ致します。
このたびは、当サイトの問題によりアカウントをお使い頂けない状況となっておりましたことを謹んでお詫び申し上げます。
なお、一時的に作成頂きましたアカウントに対しましてもAmazonプライムの請求を頂いてしまいましたため、返金の手続きを行っております。
返金と併せまして、自動更新の設定もOFFに変更とさせていただきましたので、一時的にお作り頂きました該当のアカウントにつきましては、翌年にプライム会員がキャンセルとなりますのでご安心ください。
このたびは、当サイトの都合により〇〇様へ多大なるご迷惑をおかけしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。
本Eメールアドレスのアカウントにサインインが出来ないなどご不明な点がございましたら、いつでもご遠慮なくお問い合わせください。
Amazon.co.jp カスタマーサービス チームリーダー ●●
ご利用ありがとうございました。
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という内容のメール送られてきた。
障害が発生してから、回復まで一ヶ月も経った。アマゾンの対応は非常に遅かった。プライム会員の払い戻しの件も、ずいぶんアマゾンの窓口と話した上での回答だった。障害発生時は、非常に腹立たしく思った。しかし、対応窓口が障害を起こしているわけではないから、対応が気の毒だと思って我慢した。サラリーマン時代、F社の顧客に対して、愚生の設計障害で顧客システムに迷惑をかけた経験がある。一生懸命に調べても、障害解消に時間のかかることも多々ある。稼働しているシステムの障害原因を見つけることは容易ではない。間違った対応をすれば、二次障害が起きて被害を広げてしまう。数年前に起きた、みずほ銀行の障害も同様な事件だった。焦らせても、事態が好転するわけではないと、アマゾンの勧める臨時にアカウントを作って凌いだ。今回のメールで、問題点は全てクリアになった。しかし、愚生の心の内には、彼らの問題で多大な時間を割いた事実がある。その弁済のために、当初はアマゾンポイントを支給すると言っていたが、メールには全く触れられていない。書かれていないという事は、アマゾンがシステム障害の迷惑料など、弁済する意志はないという事なのだろう。一言文句をいってやりたい気持ちだったが、浅ましいと思われるのも癪なので不問にした。それよりも、Amazon株を持っている愚生としては、トランプの口撃で低迷する株価を反発させるような、耳ざわりの良いトピックスを出して頂きたいものだ。

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2018年2月 4日 (日)

5Gの時代はすぐそこまで来ている

Nvidia 愚生は、韓国で開催される平昌冬季五輪にはまったく興味はない。しかし、韓国通信大手KTはサムスン電子や米インテルと組み次世代通信「5G」の試験サービスを初公開するという記事に目が留まった。次世代5G通信は現行4Gの10~100倍にあたる毎秒10ギガビットの高速通信を実現する。2時間の映画なら数秒でダウンロードできる。帯域が広がった分、通信のトラフィックの混雑を招かず滑らかな動画を提供できる。実際には、2018~20年ごろに商用化といわれるが、過去の例に違わず早まる可能性はある。また、中国企業のアリババ集団はビッグデータ活用や決済技術を現地でアピールする。日本企業ではパナソニックが4つのカメラ映像を組み合わせて360度の映像を得られる技術でパラアイスホッケーの競技を記録する。こう考えると、5Gの時代はすぐそこまで来ている。昨年スペインで開催されたモバイルの祭典「Mobile World Congress(MWC) 2017」で共通のキーワードとして注目されたものに「自動運転車」「5G」「AI(人工知能)」があった。5Gのユースケースとしてコネクテッドカー/自動運転車がある。通信業界と自動車業界の関係性は、これまでと違い切っても切れない関係になった。そして、MWCでは自動車メーカーの存在感が年々高まりつつある。フォード、BMW、セアト、プジョー、メルセデス・ベンツなどの多くの自動車メーカーが出展していた。また、ジャガーランドローバーや日産自動車、スカニアなども、単独ではないが協業ブース内に展示していた。米国開催の家電の祭典「CES 2017」でも、自動運転車と人工知能が主役だった。NVIDIA、インテル、クアルコムによる自動運転分野への参入強化の動きだ。これらの企業はチップメーカーだ。つまり、クルマを新たなチップ搭載デバイスと見なして、覇権を握るべく自動車業界との提携を強化している。一方でグーグルやアップル、ウーバーなど、IT企業やベンチャーによる自動運転市場への参入の動きも活発だ。5GによるIOT(Internet of Things)の実現が、すぐそこまで来ている感がある。そう思った愚生は、フェイスブック株を三分の一程度売却して、エヌビディア株を購入した。SNSと違い半導体チップメーカーの興隆は読みづらい。この世界はシステムソフトも絡みメモリと違い単純な技術ではない。力任せの韓国や中国企業には、高い参入障壁がある。フェイスブック株も有望だが、エヌビディア株の将来はもっと期待できると見た愚生の知見は正しいのだろうか。

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2018年1月22日 (月)

分からないことといえば

Sun0615bdwave2 日経新聞に、仮想通貨取引で損失をこうむった投機家の話が載っていた。愚生が不思議に思うのは、ビットコインには価格を裏づける明確な保証はない。通貨なら、少なくともその国の物は購入できる。金や株ならば、高安の妥当性はともかく実態がある。仮想通貨は、水準の妥当性を測るモノサシがないことで、期待だけで値上がりし、不安で暴落する。実際に、ビットコインは今年に入り調整色を強め、17日には1カ月前につけた最高値から半値まで急落した。新聞に載った記事なので、実際の話だと思う。「都内の27歳の男性は360万円を元手にした証拠金取引で16日夕に5400万円分のビットコインを購入。直後の急落で証拠金やすでに保有していたビットコインを全額失ったうえに450万円の借金を負った。購入から損失確定までの時間はわずか50分。」だったという。ボラティリティが高い投機商品に、FXのような感覚で臨んだことが敗因だろう。一度儲かると辞められない。仮想通貨に投機した多くの人が大損したことだろう。土地バブルの時も同様だった。一度、土地投機で儲けた人は、その金でまた土地に投資した。そのせいで、多くの投機家がバブル崩壊で「すっからかん」になった。愚生は投機家には同情はしない。しかし、額に汗して働いた金で、自宅購入したサラリーマン諸君などには同情する。愚生もその一人だった。自宅の買い替えで、資金不足から手持ちの株や不動産をすべて処分した後だったので被害は少なかった。しかし、住宅ローンを払い終ったのは五十路の声を聴く直前だった。ところで、分からないことといえば量子コンピューターだ。愚生は量子コンピューターという単語は、15年以上前から知っていた。量子コンピューターは電子などの物理現象を利用する回路のため、いったいどのように実現するのだろうかという疑問だ。NECや富士通ではずいぶん前から基礎研究は行われていたという。そして、展示会場で説明を聞いたこともあったが、理解ができなかった。ノイマン式の二進法のコンピューターなら設計したこともあるので理解しやすかったが。いずれにせよ、日本勢は基礎研究では先行したが、商用化では遅れているという。投資に見合ったリターンが容易に量れないせいなのだろう。そういえば、蓮舫が空っぽの頭で、スーパーコンピューター「京」の批判をし、世間のもの笑いになったことを思い出す。政治家は馬鹿ではいけないとつくづく思う。量子コンピューターではDウエーブや米IBMなどが商用化している。金に糸目をつけない米グーグルなどの参入で、資金力の豊富な米国勢に勢いがあるような気がする。

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2018年1月 3日 (水)

自分にあった方法のぶれない投資

37397406_ml1024x654  テクノロジー銘柄の比重が高いナスダック100指数は1.8%高と、1027日以降で最大の上げだ。またナスダック総合指数は終値ベースで初めて7000を越え7006.90。ダウ工業株30種平均は104.79ドル上げて24824.01ドル。ニューヨーク金相場は上昇し、金スポット相場は1オンス=1315.08ドル。ナスダック初の7000台乗せの牽引は、ハイテクや一般消費財、ヘルスケア、エネルギー、資材などの銘柄だった。アップル、SNSのフェイスブック、グーグルの持ち株会社アルファベット、エヌビディアなどのハイテク株が高かった。一般消費財株では、オンライン小売のアマゾン・ドットコムやアリババ株も大きく値上がりした。昨年の株式相場は、2013以来4年ぶりの大幅な値上がりを記録した。しかし、投資家の多くは、昨年末に成立した税制改革法などが後押しとなり、相場は上げが継続すると予想する。昨年11月から年末にかけて、利益確定売りなどで需給が崩れ、少し落ち込んでいたネット企業関連株が大きく上昇した。クリスマス休暇が明け、新年度で年末に一旦売った株を買い戻したのだろうか。アリババ株など大きく売られていた反動なのか、6%以上も反発した。日頃から、短期の株価に気をとられてはいけないと念じつつも、株が下げると確信は揺らぐ。当たり前のことだが、将来を見通せる人など数少ない。到底、愚生にその才があるはずはない。心情としては、上がっていると強気の買い、下がると怖くて売りたくなる。こういうスタンスでは、儲かるはずはない。その逆でなければ、儲からない。いろいろな手法があるのだろうが、自分にあった方法のぶれない投資しか解はない。こころの中では、需給の関係だと言い聞かせていても、持ち株が下がると晴れない気分だ。はっきり言って四半期ベースの決算を見なければ、株価の変動など当てにならない。数値が伴わない上昇は、いずれメッキが剥がれれば下落する。幸いにも愚生は、ネットワーク技術者であり、コンピューター技術者でもあった。そのせいで、株式評論家の浅薄な知識より、基幹系ネットワークの歴史、技術的なソフト・ハードについても造詣が多少は深い。愚生は、ネットワークの4G→5Gへの移行で、長期に亘ってネットワーク関連企業の株価上昇を予想する。株価は需給によって上げ下げはするが、時流に合った銘柄の長期保有が一番安全だと思う。そうは言っても、個々の企業は浮沈はある。だから、分散投資は必須だ。

 

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2017年12月25日 (月)

NECだけは、流れに取り残されてしまった

5136_thumbnail_huji  昔は通信大手三社といえば、NEC、富士通、沖電気だった。その中の沖電気は、半導体工場の火事やコンピューターからの撤退で、他の二社から早々と大きく差がついた。今年の株式市場は、ITネットワーク関連企業株の値上がりが目立った。その中で、日本を代表する総合電機の一角でありながらNECだけは、流れに取り残されてしまった。NEC株の22日の終値は3060円というから、10株に併合したことを考慮して、従来の株価でいえば1株306円の安値だ。1年前と同じ水準の株価だ。富士通や日立製作所の株価が800円台なのと比べれば、ずいぶん安い水準だ。一方、業績が回復途上にあるNECと違い、富士通は今期、3年ぶりの最高益を見込む。いったい、なぜNECが落ち込んで這い上がれないのだろうか。いろいろな見方はあるが、愚生はPC98の成功がNECの衰退を長引かせた気がする。MS/DOS時代に、事実上のデファクトスタンダードを得たNECは、作れば売れるという状況だった。殿様商売に近い状態で大儲けした。NECのパソコンが優れていたわけではないが、当時のアプリケーションソフトはハード依存だった。マイクロソフトのMS/DOSがパソコンOSを寡占するなかで、NECがいち早くMS/DOSを採用したことだ。富士通がOSの流れを読み違えて、OS9を採用してアプリケーションソフト会社から見放されたことにも起因する。労せずして繁栄したパソコンビジネスで、NECはハードの箱物を提供する会社になっていった。それに反して、富士通はアプリケーションソフト開発のためにコンテンツを作るシステム会社を多数作った。そして、システム連携の端末機という位置づけでパソコンを売った。名前はパーソナルコンピューターだが、使われ方は基幹系システムのエントリーマシンだった。二社の体力差がついた転機となったのは、Windowsの出現だった。マイクロソフトは、Windowsは、アプリケーションソフトがハードに依存しないことを前提としたOSだった。要するに、日本固有の対応などする必要がなくなった。これによって、パソコン各社は世界標準機種のDOS/V互換機に雪崩を打って参入した。Windowsの普及で、日本語の制限やハードに依存しないソフトが主流となった。その最も恩恵を受けたソフトは、マイクロソフトのオフィスだろう。そのせいで、一太郎や花子で儲けていたジャストシステムは、凋落の一途をたどった。NECと二人三脚で勝ち上がった反動は大きかった。一方、富士通はコンテント作成のために作った多くの子会社が、システム企業としての開発推進の礎となった。愚生がいた頃の数値だが、自治体の40%以上が富士通の顧客だった。富士通もこの成功でシステム会社に特化すれば、更なる飛躍があったのだろうが、愚かにもパソコンや携帯に主力を置いてしまった。事業部制の弊害で、システムのわからない部門の無能なトップが最近まで居座ったことだ。社長が営業畑出身者になった昨今、やっと富士通の株価が上昇してきた。NECは、未だに雌伏のままだ。巷では、NECは管理職が多すぎることも生産性の悪さだと言われる。思い出せば愚生の時代は、富士通の管理職試験は暗黒の時間だった。愚生の同期など、人事面接で脅されて心臓が悪くなり入院した。また、気がふれて試験当日に会社にこなかった人もいた。小山工場では、首つり自殺なども聞いた。当時、NHKで放送されて、あまりの厳しさに不評を買ったことで、少し緩くなったと聞いている。いまから思い出しても、人生の大きな岐路だった気がする。

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2017年11月 7日 (火)

古河電工のFとシーメンスのS(i)を取って

Logo1_tcm1021314484 今朝のモーサテ(テレビ東京)で、日立製作所の高速鉄道車両がイギリスやイタリアで現地生産され、納入されていることが報道された。日本の総合電機の筆頭(証券コード6501)がインフラ電機に舵を切り変え、堅調に業績を伸ばしていることが伺える。日本のインフラ電機の強さは、どうなのだろうか。ネットを探索してみた。欧州製車両と日本の新幹線の騒音を比較すると、日本の車両の騒音がおよそ半分とのことだ。新幹線は車体断面積が大きいぶん本来不利なのだが、車体デザイン・重量・動力配置の違いから欧州製車両に大差で勝っている。その理由の一つは、欧州メーカーの高速鉄道車両は、デザイナーが感覚でデザインする部分が多い。しかし、700系以降の日本の新幹線車両はコンピューターシミュレーションで最も騒音が小さくなるようにデザインしている。さらに、欧州の高速鉄道と比べ小半径のカーブへの対応。高い運転密度や停車回数、地震対策、激しい寒暖の差や高温多湿環境、豪雪への対策。そして、厳しい環境対策まで考慮すれば、欧州メーカーに新幹線車両を作れというのは、どだい無理なようだ。古い話になるが、エシェデ鉄道事故は1998年6月3日にドイツのニーダーザクセン州エシェデ付近で発生した。この事故は高速列車ICEが脱線し、道路橋に衝突して101人が死亡した。ドイツの鉄道事故としては第二次世界大戦後、最悪の大惨事となった。原因は、弾性車輪の外輪のたわみによってできた金属疲労による亀裂だった。この事故は、台湾高速鉄道の受注権が日本の新幹線に移る要因の一つともなった。このような日立の欧州参入に対抗して、独シーメンス「ICE」が仏アルストム「TGV」と鉄道事業を統合し、新会社「シーメンス・アルストム」を立ち上げた。愚生はずいぶん前に、息子の勉強のためにと株式を譲渡したことがある。その譲渡銘柄とは、「日立製作所」と「オリエンタルランド」だった。なぜ、日立製作所にしたかと言えば、愚生が勤務していたF社は大型国産コンピュータでは、当時の国内トップベンダーだった。F社は、通産省主導のコンピュータ業界の再編で連合相手に日立を選んだ。その後、F社と日立はIBMコンパチブル路線を採って、現在も国内の汎用コンピュータ事業で生き残った。日立が連合相手だったため、F社と共同で装置開発をしていた。電機的な技術力は双方に大きな差はなかったが、メカニカル部門の技術差は大きかった。F社の機械屋さんといえば、電話会社だったため筐体の箱くらいしか設計した経験がない。一方、日立はその分野でも日本有数のトップ技術を有していた。F社がIBM装置をデッドコピーしようにも、「カム」を設計する技術がないためモータ駆動で対応した。一方、日立は寸分たがわずIBM装置をデッドコピーして物まねで製作した。そういう思いがあっため、電機株を買うなら安心安全な日立製作所株を選んだ。話は戻るが、モーサテで欧州の対抗企業の話しが出てきた時に、愚生はすぐにシーメンスだと思った。シーメンスと言えば、古河財閥グループと縁が深い。古河電工のFとシーメンスのS(i)を取って、合弁会社の富士電機ができた。その弱電部門が分離した会社がF社だ。そのF社から分離独立したのが今を時めくロボットのファナックだ。そのため、愚生が入社したころの社章は、FとSをかたどった富士電機のマークと同じものだった。愚生が若い頃に、シーメンスはIBMコンパチブルのF社製コンピュータを輸入することになった。愚生は、学生時代にESSに属していたという理由だけで、ドイツ人に拙い英語で対応させられた。しかし、当時のF社製造部長は、ドイツ人とドイツ語で話していた。愚生が不思議に思っていて聞いたところ、戦前はF社の電話機技術は全てドイツからの輸入だった。そのため、全てドイツ語図面を理解しなければならいため、老齢社員はドイツ語に長けているという。そういう理由で、開発の即戦力にならない愚生は、拙い英語を話せて暇だという理由で、ミュンヘンにあるシーメンス工場で二ヶ月の間、派遣勤務することになった。そのミュンヘンは、数年前に、愚生が学生時代の欧州一人旅で訪れたことがある町だった。当時は、ジーンズ姿にリックサックを背負った貧乏旅行者だった。しかし、スーツにネクタイを締めて、ドイツ名門のシーメンス社に通勤した時は誇らしい気がした。思い出せば、40年以上も前の古い話になる。

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2017年10月30日 (月)

構造改革を決断することは容易でない

3 今朝のニュースに、ニコンは中国のデジタルカメラ工場を閉鎖という一報があった。ニコンは半導体製造装置やデジカメ事業の不振を受け、2016年中期経営計画を撤回し、構造改革路線に転じる。構造改革とはもっともらしい言い方だ。厳格に言えば、従業員の首を切ってリストラをするという意味だ。スマートフォン(スマホ)の普及で、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)市場はピーク時の1割程度まで減少しているという。結局、カメラの生産拠点の仙台市やタイは温存し、生産効率の悪い中国(約2500人)でのコンデジの自社生産から撤退する。販売は、外部委託などからOEM供給を受けて続ける。ニコンのコンデジの販売が苦戦していることは当たり前だ。なにも、ニコンだけの話しではない。ニコンの戦略は5年以上も前に、富士フィルムが採用した撤退方法だ。愚生に言わせれば、今頃になってコンデジ工場から撤退宣言をするのか。経営決断が遅すぎる。生産量が十分一の赤字になってからの撤退はバカでもチョンでも決断できる。本来なら、赤字になる前の中長期戦略の中でも判断できたはずだ。首が回らなくなってからでは、減損処理の規模は大きくなる。止血は、早期に行うべきだった。精密機器会社のリコーもインドリコーの債務保証を特損で処理するという。どこの日本の会社も動きが遅いと痛感させられる。外部から見れば、何をやっているのかと叱責されるが内部で決断することは容易でない。愚生も、勤め人時代は事業部の開発・設計部門に属していた。製品を安く作り、固定費リスクを避けるには、外部委託が一番効率がよい。しかし、これを実現するには、しっかりした販売チャネルを抑え、他社が真似をできない製品の差別化技術が必要だ。そのため、ネットワークを隠れに蓑に複雑なアプリケーションプロトコルを導入し、他社が参入できないようにして顧客の囲い込みを図った。こうすれば、ハードをすべて外部生産しでも、ネットワークシステムで他社を排除できる。だから、社内では非効率なF社工場など潰してしまえばよいと主張していた。しかし、生産部門の首を切って効率化するなどという愚生の考えは、生産部門の幹部社員が受け入れるはずはない。サラリーマンである以上、赤字の部門からは自分達が生き残ることが前提の施策しか出てこない。要するに、赤字部門に赤字縮小の大胆な施策など打てるはずはない。事業に精通したトップダウンの決断がなければ不可能だ。東芝メモリやシャープの問題は、愚生から見れば「船頭多くして船山に登る」としかコメントできない。いずれにせよ、キヤノンに続きニコンも中国の工場から撤退する。中国共産党幹部は権力闘争に忙しく経済音痴だ。自国にある外国資本の工場は、非効率になればあっという間になくなることなど熟知していない。ところで、過去に大型汎用コンピュータの市場を席巻したIBM。そして、パソコン市場を独占したマイクロソフト。このような会社は、過去に作成された数多くのアプリケーションソフトがあるため容易に市場から退場をしない。コンピュータは生き物だから、過去のレガシィーを受け継いでいかなければ運用できない。そういう訳だろうか、1995年に愚生が企画・開発したシリーズが、今でも規模を小さくはしたがF社で販売されている。誇らしい気もあるが、功罪は専門家には透けて見える。インターネットプロトコルを使用したオープンネットワークと言いながら、一度踏み込むと顧客が逃げられなくなるクローズな世界を織り込んだからだ。愚生のエンジニアとしての邪な思考とビジネスマンの冷徹さが垣間見られる。

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2017年8月10日 (木)

伸びる会社とはネットワークが基盤事業

Img_0_2 今月の第二金曜日は休日になるため、明日はSQ日だ。高給取りのファンドマネージャー連中は、夏休み中なので市場も静かだ。自称、経済アナリストと呼ぶ株式評論家連中は、Sell in Mayの5月ころから暴落説を唱えている。しかし、いっこうに予想は当たらない。愚生も信用して、一旦は手じまったが、どうも狼少年かと疑い始めた。金融緩和で世界中にばら撒かれたお金は、各国の不動産価格や株価を押し上げた。少子高齢化の日本は例外として、一部の都心以外は不動産価格が大きく上がったとは聞いていない。金融緩和の恩恵で、人もいない地域の賃貸アパート建設が盛んだ。その結果、ハウスメーカーは好決算だ。金融緩和の後始末をどうするのかという議論もある。どうしようもないのが現実ではないだろうか。要するに、ほっておいて国債が償還されるのを待つしかない。金が足りなければ、また国債を印刷するしかない。金地金の兌換券でなくなった紙幣は信用しかない。信用が無くなれば、ただの紙だ。こう考えると、実物資産の不動産や株の方が信用できる。ただ、日本では少子高齢化が進む。人がいなければ、いくら値段をつけたところで不動産価値はない。こう考えると、多少のリスクがあっても、成長企業の株を持っていた方がすべてに健全だ。時流は、ネットワークインフラ社会という基盤にすべてが乗っている。人・物・金のすべてだ。当然、これからのビジネスもその基盤に合った形で進化する。伸びる会社とはネットワークを基盤事業としている企業だ。FANG株が人気なのは納得できる。だた、ネットワークもコアの通信インフラ、移動体端末、そしてSNSや構築されるサービスと多岐にわたる。愚生が思うに、コア部分よりその外周のほうがビジネス規模は大きく、サービスの種類も多い。拡散する外周に投資すれば、一番大きな投資効果がある。ただし、池に石を投げても輪が伝搬しなければ意味はない。そう考えれば、おのずと投資先が決まってくる。利益は重要だが、売り上げが毎年大きく伸びていない企業は、投資対象にはならない。ところで、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、8月下旬に米ワイオミング州ジャクソンホールで開催されるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムに出席する。ECBの債券購入プログラムに関する9月の決定について、手がかりが出てくる可能性がある。ジャクソンホールでのシンポジウムは8月24-26日に開催される予定だ。それなら、世界の株式市場も手掛かりはなく、信用の置けないトランプと金正恩の発言くらいだろう。

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