基幹システム

2018年10月18日 (木)

事業戦略のない研究開発は容易でない

Photo 蓮舫が事業仕分けで「1位にならなければいけないのか?」と馬鹿な質問をして、日本のスーパーコンピューター(スパコン)「京」を無駄遣いだとやり玉に挙げた。次世代スパコンの計算能力は1秒間に100京回の規模だといわれる。2014年に始動した新プロジェクトは、理化学研究所を主体に富士通が協力する形だ。前回も、富士通との随意契約はけしからんと発言する批評家もいた。彼らは、半導体の業界やビジネスの実態を何も知らないで無秩序な批判をする。これでは、少し頭の弱い蓮舫と何ら変わらない。ポスト京の計画は、ソフトバンクが買収した半導体設計会社、英アーム・ホールディングスの設計思想を採用する。前回、京の開発を担当した富士通は、米サン・マイクロシステムズのSPARCを採用した。そして、富士通は「京」のCPUをSPARC64TM IXfxとした市販モデルを、国内・海外に販売して開発資金を回収した。しかし、ビジネスとして思うような成果がでたのだろうか。儲かったというより、事業としては赤字だったのではないだろうか?実際に、日立やNECは撤退して、富士通だけが残って参加した。2020年~2022年にかけては、米国や中国でもスパコンの開発計画がある。コンピューターの性能は、CPU単体で計算性能が高いだけでは上がらない。システム全体の計算速度は、メモリーとデータをやりとりする速度などにも大きく影響する。理研や富士通が狙っている性能は、単なる速度的な性能ではなくシステム全体としての高速稼働だ。今後の開発計画にもよるが、理研と富士通は2011年に1位になった京以来、久々のトップへの返り咲きを狙っているのだろう。スパコン開発で技術力の向上に寄与するのが一番だ。しかし、研究開発費が回収できなければ事業として成り立たない。IPS細胞でも、研究費の捻出に苦労していると聞く。親方日の丸でなくなった今日、事業戦略のない研究開発は、維持・継続が容易でない時代となった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年10月17日 (水)

未だにIBM信仰がある

Images 16日は、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの決算が市場予想を上回ったことを受け、米国株が大幅反発した。S&P500種株価指数は半年余りで最大の上げとなった。S&P500は前日比2.2%高の2809.92。ダウ平均は547.87ドル(2.2%)上げて25798.42ドル。ナスダック総合指数は2.9%上昇。また、通常取引終了後に発表された米動画配信大手ネットフリックスの決算では、第3四半期決算は、契約者数の伸びが市場予想を上回った。市場引け後の時間外取引で、ネットフリックスの株価は13.5%と急伸した。米国の契約者数の伸びは109万人と、アナリスト予想の約67万4000人を大きく上回った。海外の契約者数も587万人増と、アナリスト予想の448万人増を上回った。予想より上回った原因は、アナリストが考える以上にネットワークインフラ基盤が進んだからだろう。一方、同日発表された米IBMの第3四半期の売上高はアナリスト予想に届かなかった。クラウドや人工知能(AI)といった新しい事業で成長を押し上げる戦略が上手くいっていないようだ。売上高は2.1%減の188億ドル(約2兆1100億円)となり、アナリスト予想の191億ドルを下回った。クラウド分野の売上高は10%増えて45億ドルとなったが、第2四半期の20%の伸びに比べると鈍化した。従来の大型コンピューターで一世を風靡したIBMも西日が強い昨今だ。愚生がF社に入社した1970年代は、「IBMと7人の小人」と呼ばれる世界だった。IBMと小人「バロース 、UNIVAC、NCR、CDC、ハネウェル、およびRCAとGEの7社」がメインフレーム市場で競って決着がついた頃だった。IBMの市場シェアが70%を超え、他社のシェアがあまりにも小さかった。日の丸コンピューター企業と呼ばれたF社などは、小人にも数えられずに蟻が巨象に挑むような戦いだった。F社では、IBM製品を次々に買いあさって評価していたため、コンピュータールームで容易に見ることができた。物まねというが、当時のF社にはIBM製品をまねる技術すらなかった。愚生のような大学出たての、右も左もわからない新人まで駆り出して設計していた。鉄の甲冑をつけた兵士に、子供が竹槍で挑むようなものだった。IBMのロジック回路図を見れば、素晴らしいく頭の切れる人材が設計したことがくみ取れた。当時を知る愚生には、未だにIBM信仰がある。あのブルーの横縞の入ったロゴに畏敬の念を持つ。あの美しかったIBMも、積もる年月には勝てなくなってきたようだ。そう思うと、青臭い頃に心をざわつかせた女性のことが気になった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年10月12日 (金)

東京証券取引所でシステム障害

2  米国株の続落は、2月以降で株式相場を最悪にした。トランプ米大統領はこの下落は、FRBの責任だと非難する。ただし、FRBパウエル議長を解任する考えはないと述べた。これまでの大統領と違い、トランプ大統領は不動産屋だからビジネスには明るい。だから、金融政策についてはFRB上層部より自分の方が分かっていると思っている。トランプが「利上げは必要ないというのが私の意見だ。私の方が彼らよりこの点を分かっていると思う」というのもあながち嘘ではない。ただ、愚生のように株式投資をしている者は、今回の株式相場の急落は「調整であり、FRBによって引き起こされた」という大統領の主張を信じたい気だ。ところで、米国株が下がれば、伝染病のように日本株も大幅下落した。おまけに、日本株の売買インフラを担う東京証券取引所でシステム障害を起こした。この原因は、「メリルリンチ日本証券からの通常の1000倍を超える電文送信だった」という。背景を探ると、海外の超高速取引業者の存在と脆弱な管理体制が問題として浮かび上がる。ログインや取引をする時に、システム間でデータをやり取りする。顧客と証券会社間、証券会社と東証間で取引開始時に毎朝発生する。これ自体は通常業務だ。しかし、なぜ、証券会社の発注システムと東証の取引サーバーをつなぐ回線に、1000倍もの電文が流れ込んだのかということは別問題だ。超高速取引業者(HFT)はコンピューターを駆使し過去の値動きを統計的に分析する。そして、1秒に数百万回の高頻度売買を行う。HFTがシステムにログインしようとしたところ、何らかの原因でシステムに入れなかった。これが引き金となりログイン動作が繰り返された。東証にとって落とし穴だったのは、それが売買注文でなくログインという業務データだったことだ。過去の誤発注やシステム障害などを経て、注文データに関しては証券会社側も東証側もシステムを守るプログラムは強固になっている。だが今回のような注文に関係ないデータの大量送信は想定外だった。これが原因となり東証と証券会社をつなぐ4つの回線の1つで障害が発生した。回線はまだ3回線ある東証は楽観視していた。しかし、証券会社側で頻発した「切り替え不能」の事態には予想していなかった。従来、バックアップのため、東証は証券会社に対し4回線中最低2回線との接続を義務付けている。問題発生時後、東証は証券会社に回線の切り替えを要請した。切り替えられたネット証券や外資系証券は問題が起きなかった。一方、障害が起きた野村、SMBC日興、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレーなどの大手証券は、東証の切り替え要請が出た前後は既に顧客注文が入り始めていた。この時点で、注文が流れる回線の切り替えは不可能だった。トレードシステムなどは、証券会社は大手システムベンダーに設計を丸投げしている。緊急時に対応できるシステムスタッフは、証券会社内にはいない。今後、人工知能(AI)やアルゴリズムが進化する時代は、東証が想定しない投資家行動が増える。東証の障害は復旧したが、投資家が本来意図した取引ができず損失を被った可能性は残る。証券会社は自社のミスと認める場合、「過誤訂正」の手続きをとり顧客に補償する必要がある。いち早く被害把握を終えたSMBC日興証券の場合、今回の障害での処理訂正件数は25000件に上るという。証券会社側には、今回の非はない。負担を被る証券会社の対応次第では、東証と要因をつくったメリルリンチ日本証券との係争に発展する可能性もある。以前、ジェーコムの誤発注事件で、20億円儲けた個人もいた。今回の事件で、棚ぼたで儲けた人がいるのだろうか。下種の勘ぐりをしたくなる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年10月 7日 (日)

自分の専門を生かせない投資は容易でない

Theinternetofthings サウジアラビアの政府系ファンド(PIF)は、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が計画する第2のビジョン・ファンドに450億ドル(約5兆1170億円)出資する。1本目への拠出と合わせると、出資額は900億ドルになる。PIF会長を務めるムハンマド皇太子は、「われわれは1本目への出資で大きな恩恵を受けている。1本目への450億ドルの出資で最初の1年に多額の収入を目にしていなければ、さらに450億ドルを出資するようなことはしない」と語った。PIFは、過去に大胆な投資を行ってきた。しかし、まだ黒字化していないテクノロジー企業が多い。ムハンマド皇太子は、ソフトバンクの第2ビジョン・ファンドへの投資がPIFの資産拡大に寄与すると指摘するといっているから、自分たちが考えて投資するより、孫正義氏のファンドに投資した方が運用益が高いのだろう。そう考えると、孫氏の先々が見える卓越した知見に敬意を表したくなる。愚生も、僅かながらの投資をしている。孫氏の知見にあやかりたいものだと羨ましく思う。愚生の場合は、自分のキャリアを考えて長期投資とネットワーク銘柄に限って投資している。金の地金の売買、実物不動産、国内外のリート投資や株式、投資信託と多岐に渡ったがどれも成功したとは思えない。色々と経験を積んだ結果、自分の専門を生かせない分野の投資は容易でないことが解った。当たり前といえば、それまでだが。そう考えれば、愚生の目に容易に想像できるものは、どんどん高速化するネットワーク社会の未来だ。過去、CPUの変遷がRISCとCISCを行ったり来たりして、 今のコンピュータはSISC型が多くなった。黎明期から思えば、センター中心の大型、クラサバ、ダウンサイジング、クラウドと進むコンピューティングの世界も、スマホのような移動端末通信が主流となって大きく変わった。次の段階は、IOTだと皆が予想する。そして、間違いなくIOTは実現されるだろう。その時に、いったいどんなサービスが実現するのだろうか。その時に、最も恩恵を受ける企業はどこか。その予想を言い当てることが投資の解なのだろうが、これとて容易ではない。いずれにしても、ヘッジファンドによる短期の需給で変動する株価に迷わされないようにしたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月28日 (火)

「ネオダマ」という造語がキーワードだった

Jeffbezos S&P500種は、前週末比0.8%高の2896.74。ダウ平均は259.29ドル(1.0%)上げて26049.64ドル、ナスダック総合は0.9%高の8017.89。米10年債利回りは金利2.85%。ナスダックやS&P500は年初来高値を更新した。米国とメキシコは争点だった自動車の原産地規則について、現地調達率を現行の62.5%から75%に引き上げることで合意しことが株価上昇の理由だそうだ。いつも、後から付け足しのような株価上昇の理由が付く。本当なのかと問いたいが、愚生にとっては結果オーライだ。フェイスブック株売却後、その金を何に向けようかと土日に考えた。愚生の投資先は、グロース株のIT関連株と決めている。コンピューターエンジニアだった愚生には、強みとなる専門分野はこの辺りしかない。1980年代後半、当時のF社では、「ネオダマ」という造語がキーワードだった。ネットワーク・オープンシステム・ダウンサイジング・マルチメディアの頭文字を取ったものだ。いまはやりのFANGなどの言い方と同じだ。基幹システムは、IBMマシンからオープンなWindowsやLinux-OSのシステムが主流となった。システム構成もセンター集中型システムから、ダウンサイジングして分散型システムに移行した。そして、「情報収集」と「情報処理」が双方向対話型となったマルチメディアが実現した。特にコンピュータとインターネットを中心とした文字、映像、動画、音声などは、従来別個のものとして扱われてきた。その様々なメディアを、デジタルデータ化することで同一のレベルで処理し、既成の概念とは異なる方法で消費者に発信する。当に、今はマルチメディア時代といえる。ネオダマというキーワードは、今世紀に入って予想通りにすべて実現された。その中でも、ネットワークは社会インフラとなって、これまでの社会構造を根底から覆した。これからの将来はどうなるのだろうかと、有望企業に思いを巡らす。セールスフォースドットコムやマイクロソフト、アドビシステムズなども、頭に浮ぶ。しかし、これから大きな飛躍は期待できそうもないような気がする。いろいろ考えているうちに、頭が痛くなった。最後は、損しなければ良いと思うようになってしまった。結局、これまでに含み益が一番多いアマゾン株を、また買い増すことに決めた。1,910.00ドルの指し値で入れたため、寄りでなんとか買えた。その後、株価は上昇して上場来高値の1,927.68ドルで引けた。時間外では1,933ドルまで上昇した。フェイスブック株を保持していてもよかったのかも知れないが、やはり金融出身者のジェフ・ベゾスの方が、エンジニアのザッカーバーグより信用できる気がする。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月15日 (水)

アップル株は長期に亘って決して失速しない

51jowb01uql ブルームバーグによれば、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイは、4-6月(第2四半期)に買い増した銘柄は、アップル、ゴールドマン・サックス・グループ・・・・・。と航空機や銀行に加えて、アップル株が入っている。最近のアップルの株価が堅調なのは、こういう長期的な投資家が多数購入しているからだろうか。記事によれば、バークシャー・ハサウェイは、株式ポートフォリオを見直して、IBMなど古くからの持ち株の一部を処分するとともに、保有するアップル株を5.2%買いました。アップルの株価は、今年上期に9.4%も上昇し、その後も上げている。一方、成績不振が続いているヘッジファンド運用者のデービッド・アインホーン氏は、第2四半期にアップル株を一部売却したことが分かった。届け出によれば、アップル株を48万6000株減らした。第3四半期に入りアップル株は約13%も上昇している。この運用者のアインホーン氏は、今年に入り、テスラやゼネラル・モーターズへの投資でつまずき、損失を膨らませているという。米国株が堅調に推移している中で、1-7月運用成績がマイナス約19%というから悲惨だ。弱り目に祟り目という感じだ。愚生は、コンピューターエンジニアだったせいで、業界の黎明期から技術の推移を眺めてきた。そのせいかもしれないが、アップル株の下落は当分ないだろうが、急激な上昇はそれほど望めないと思う。なぜなら、スマホが先進国では一巡したからだ。成熟期では、価格勝負のため高級機が中心のiPhoneは、発展途上国では普及しないと思う。今後も、通信速度などの大きな技術革新は起きるだろうが、それはスマホに限ったものではない。ただ、これからもクラウド全盛の時代が長く続くだろうから、サービス分野に比重を移しているアップルも長期に亘って恩恵を受ける。そう考えれば、株価は決して失速しないと予想。これはポジショントークではない。なぜなら、愚生はアップル株を、過去から現在まで一度も買ったことはない。ただし、投資信託に紛れて保有したことはある。いずれにしろ、著名な投資家といえども、コンピューターエンジニアの愚生に比べれば、専門知識は乏しいはずだ。そう思うと、つくづく自分の専門領域内だけの株式投資が安全だと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 4日 (土)

今日一日すっきりした気分で過ごせる。

Mlb18080408260002p1 パソコンに向かって、会社のホームページを久しぶりに修正している。画像や文言を変えたところで、何が変わるということはない。しかし、定期的に変更しないと、自分自身が飽きてしまう。それにしても、情報データ量の爆発的な拡大は、すごい勢いで進んでいる。インスタグラムでは、従来の1分間から大きく時間が伸びた。当然、フェイスブックでも動画を扱う。ユーチューブなら、さらに長い時間の投稿が可能だ。これらのサーバーは、すべて無償で提供されている。愚生なども、16GのiPhoneを使用しているため、ストレージの空き容量が少ない。そのため、写真はともかく、動画はすべてアップロードした後は削除している。グーグルやフェイスブックのデーターセンタは、いったいどのくらいペースで拡張しているのかと他人事だが心配してしまう。愚生ごときでも、ニフティの無償提供のブログを10年近く使用している。また、グーグルの検索では、会社や個人の情報が瞬時に表示される。データーセンタにキャシュされた情報が、よくこれほど高速に読みだすと、ひとしきり感心してしまう。ところで、傍らのiPad-miniでMLBを見ながら作業をしていると、インディアンス-エンゼルス戦で、大谷君が2打席連続でホームランを打っている。第1打席は、10号先制2ラン、第2打席は右中間に特大の11号ソロを放った。横目でiPad-miniを見ながら、たいしたものだと感心させられる。はっきり言って愚生は、エンゼルスが勝とうが負けようが興味はない。ただ、大谷君が活躍すれば、胸がすく思いになる。しかし、勝たないと記事も大きく扱ってはくれないだろう。出来れば勝って四連敗を止めて頂きたいものだ。愚生のように、変化のない時を過ごす者にとっては、今日一日すっきりした気分で過ごせる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月22日 (火)

戦いはソフトを含む複合的な要素が絡む

B12

  • 以前、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOの講演をユーチューブで聞いたことがある。愚生自身は、コンピューターエンジニアとして、日本の黎明期から従事していた。そのため、CPUやGPUについては内部構造から理解できる知見がある。昨今、囃されている完全自動運転の実現には、高性能な半導体が不可欠だ。これまで業界の王者はウィンテルと呼ばれるくらいパソコンでは必須のCPUを生産するインテルだった。しかし、新分野ではエヌビディアが台頭してきた。とりわけ注目されているのは、3D画像を超高速処理する半導体(GPU)だ。センサーが取得した3次元画像データを、直ちに演算処理し運転に活かすことができなければ自動運転などできない。そのAIを十分に発揮させるには、高性能な半導体が必須だ。では、CPUとGPUとはどういうものなのだろうか。そもそも半導体とは、ハードウェアを制御してデータを受け取り、そのデータを演算・加工してメモリに記憶させる。そして、その結果を別のハードウェアへ出力するといった一連の動作を担う。パソコンやデータセンターのサーバーなどに搭載されている半導体はCPUだ。CPUには汎用性があり、さまざまな種類の動作をハードウェアに実行させることができる。一方、GPUにはCPUほどの汎用性はない。しかし、3次元画像の演算処理などを高速で実行できる。自動運転車の周辺情報をセンサーが把握するとき、膨大な3次元画像をリアルタイムで演算処理する必要がある。この時は、GPUなどがその処理に適している。また、AIが学習する際のスピードも、CPUでは通常1年以上かかるところを、GPUなら1カ月程度で終えるという。このことから、GPUを使用することによって、自動運転の開発効率が格段に向上する。その結果、半導体を支配する者が自動運転を支配するとささやかれるようになった。AI用半導体の覇権をめぐる戦いは、4陣営の間で繰り広げられている。その筆頭が、GPUでは一強の様相を呈しているエヌビディアだ。実は、GPUを発明したのも、GPUをAIのディープラーニングへ初めて利用したのもエヌビディアだ。自動車メーカーや部品メーカーなどと幅広い提携を進め、その数は300社を超える。その結果、AI用半導体としては「エヌビディアのGPU以外に選択肢がない」と言われ、頭一つ抜けた存在だ。第二の陣営は、インテルだ。パソコン用CPUでは圧倒的な強さを持つインテルも、スマホやAI用半導体では後れを取った。そこでインテルは、CPUよりも高速処理できる半導体FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ)に強いイスラエルのモービルアイを買収し、本格的にAI用半導体分野に参入した。愚生もFPGAを使用した経験はあるが、結果がその都度変更になるようなソフトが関係する分野ではFPGAの内容を固定しにくい。一般に、FPGAは過渡的な素子で、変更がなくなれば合理化設計で固定値を持つLSIに置き換える。第三の陣営は、スマホでの強みや知見を車載半導体やAI用半導体に活かしたいクアルコム。そして第四の陣営は、アマゾン、アップル、グーグルなどのメガテック企業だ。この中で、エヌビディアとインテルを比較すれば面白い。エヌビディアは、もともとグラフィックチップを開発してきた会社だ。それが近年は、AIコンピューティングやAI用半導体を語るのに不可欠な企業に成長してきた。それは、これまでグラフィックス処理で培ってきた技術が、ディープラーニングに必要な並列演算・行列演算を処理する技術と共通していたからだ。GPUは1999年に発明されて以来、主にPCゲームのグラフィックを超高速で表示するために使われてきた。しかし、これがディープラーニングに活用できることがわかると、自動運転車の実用化を目指す自動車メーカーが、軒並みGPUを採用し始めた。そのため、パソコンにおける「ウィンテル支配体制」のインテルのような存在になる可能性を持っている。さらには、エヌビディアはAI用半導体と捉えるべきではない領域にまで事業展開している。それは、すでに多くのソフトウェアエンジニアを内部に抱え、車載プラットフォームを基軸として自動運転関連サービスのソフトウェア開発にも乗り出している。そのため、GPUはもはや手段でしかなく、自動運転プラットフォームにおけるサービスやソフトでの覇権の掌握まで目論んでいる。一方、インテルはエヌビディアと比べると、従業員規模は10倍、売上高・営業利益は9倍、時価総額で約1.8倍にもなる。ただし、ここのところはインテルアーキのパソコンやサーバーの需要が落ちてきたことで鳴かず飛ばずの状態だ。対抗策として、GPUよりも高速の演算処理が可能なFPGAに強みを持つ、イスラエルのモービルアイ、アルテラ、ナバーナなどを買収した。しかし、愚生が思うに「ウィンテル支配体制」は、マイクロソフトが実現したものだった。インテルは、協業の棚ぼたで儲かっただけだ。モバイルプラットフォームの戦いでは、インテルはクアルコムやアームに完敗した。それは、マイクロソフトが負けたためだ。この意味は、戦いはハードだけではなく、ソフトを含む複合的な要素が絡むということだ。インテルには、それが欠けていた。そう考えて、愚生はエヌビディアの株を買っている。この成否は、一年を経たずに判るだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月12日 (土)

3社の株価が、この動きを如実に表している?

Yu_battle1 アマゾン・ドット・コムがグーグルの広告枠購入を取りやめるという記事があった。今後、ウェブ広告市場でアマゾンが独自サービスを拡大するからだ。それほど、アマゾンの撤退が、グーグル・ショッピングの検索結果に影響があるのだろうか。これまで、アマゾンはグーグルが開くオンライン入札での広告枠の応札を、ウォルマートなどの小売り企業と争って獲得してきた。小売り業者や電子商取引会社は、この枠を獲得するため高額なお金を支払ってきた。しかし、アマゾンは5月に入ってから突然、同広告枠の購入を止めた。アマゾンの今回の動きは、同社が独自のデジタル広告サービスを加速することの表れだと指摘する。2018年には、デジタル広告市場は、2370億ドルに成長すると予想される。この市場において、グーグルやフェイスブックにとっては、アマゾンは脅威的なライバルになり得る。本格始動に向け、アマゾンでは水面下で数々のプロジェクトを実験的に進めている。アマゾンは、検索結果と関連性をもったスポンサー商品を表示する広告サービスを提供している。この既存サービスを進化させ、商品を関連性が高い顧客に推奨することでセールスチャンスを拡大させる。アマゾンは広告収益額を公表していない。しかし、市場調査会社によれば今年の広告収益は16.5億ドル(前年から5.3億ドル増)。グーグル(350億ドル)、フェイスブック(173.7億ドル)、マイクロソフト(36億ドル)に続く、米国では5番目という予想だ。つまり現状はグーグルとフェイスブックが広告市場の70%以上を占めているのに対し、アマゾンはわずか2%しかない。そのため多くの企業がグーグルやフェイスブック以外の新たな広告先に興味を示している点がアマゾンにとって強みだ。検索エンジン分野ではグーグルが絶大な支持率を維持している。しかし、広告収益で最も重要なのはコンバージョンやセールス、あるいは消費者に影響をあたえる自社コンテンツだという。アマゾンは、こうした必要条件を十分に満たしている。デジタル広告のためにアマゾンプライムの動画サービスを最大限に活用するという。愚生もアマゾンプライム会員のため動画サービスは、テレビより頻繁に利用している。こうした動きが本格化すれば、長年フェイスブックとグーグルが支配してきたデジタル広告市場に大きな変化をもたらす。アマゾンはすでに検索・広告分野で成功する実力を備えているだけではなく、小売業者として膨大な顧客データを所有している。このデータには消費動向やクレジットカード情報など、効果的な広告配信に重要な情報が含まれている。これを考慮すれば、フェイスブックやグーグルよりも優位に立っているといえなくもない。最近の3社の株価が、この動きを如実に表しているのだろうか。グーグルやフェイスブックの株価がもたつく間も、アマゾンだけはドンドン上昇している。愚生も同様だが、ほとんどの人は購入の第1ステップは商品検索から始める。そう考えれば、消費者が実際にどのような商品を購入しているのかというデータをにぎっているアマゾンが、フェイスブックやグーグルより有利になる。これに限らず、アマゾンとグーグルは、クラウドコンピューティングやネット検索、音声認識機能付きスピーカーなどさまざまな分野で競合する。ネットワークという性質上、あらゆるものに繋がるため、そこでは必ず戦いが起きる。5Gに進みIOTになれば、さらにこれが激しく加速するのだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月15日 (日)

稼働システムの障害対応は容易ではない。

2axuxcsysggxaycbbae4qk 昨日やっとアマゾンのシステム障害が解消して、愚生のアカウントが使えるようになった。アカウントが使えないなら、もう一度作り直せば良いと考えるだろう。しかし、そういう訳には行かない理由があった。それは、愚生はアマゾンゴールドカードに加入しているため、プライム会員料金が無料になっている。発行元の住友銀行のゴールドカードは、アマゾンの一つのアカウントにしか対応していない。つまり、別にアカウントを作った場合、改めてプライム会員料金を支払う必要がある。しかし、システム障害は全てアマゾン側の問題だった。そのため、臨時に作ったアカウントに対しては、プライム料金をアマゾンが返金するという約束にした。
以下、アマゾンからのメールだ。
**********************************************************
カスタマーサービスからのお知らせ
〇〇様
いつも、Amazon.co.jpをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
本Eメールアドレスのアカウントにつきまして、再開の手続きが完了しましたことをお知らせ致します。
このたびは、当サイトの問題によりアカウントをお使い頂けない状況となっておりましたことを謹んでお詫び申し上げます。
なお、一時的に作成頂きましたアカウントに対しましてもAmazonプライムの請求を頂いてしまいましたため、返金の手続きを行っております。
返金と併せまして、自動更新の設定もOFFに変更とさせていただきましたので、一時的にお作り頂きました該当のアカウントにつきましては、翌年にプライム会員がキャンセルとなりますのでご安心ください。
このたびは、当サイトの都合により〇〇様へ多大なるご迷惑をおかけしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。
本Eメールアドレスのアカウントにサインインが出来ないなどご不明な点がございましたら、いつでもご遠慮なくお問い合わせください。
Amazon.co.jp カスタマーサービス チームリーダー ●●
ご利用ありがとうございました。
*************************************************
という内容のメール送られてきた。
障害が発生してから、回復まで一ヶ月も経った。アマゾンの対応は非常に遅かった。プライム会員の払い戻しの件も、ずいぶんアマゾンの窓口と話した上での回答だった。障害発生時は、非常に腹立たしく思った。しかし、対応窓口が障害を起こしているわけではないから、対応が気の毒だと思って我慢した。サラリーマン時代、F社の顧客に対して、愚生の設計障害で顧客システムに迷惑をかけた経験がある。一生懸命に調べても、障害解消に時間のかかることも多々ある。稼働しているシステムの障害原因を見つけることは容易ではない。間違った対応をすれば、二次障害が起きて被害を広げてしまう。数年前に起きた、みずほ銀行の障害も同様な事件だった。焦らせても、事態が好転するわけではないと、アマゾンの勧める臨時にアカウントを作って凌いだ。今回のメールで、問題点は全てクリアになった。しかし、愚生の心の内には、彼らの問題で多大な時間を割いた事実がある。その弁済のために、当初はアマゾンポイントを支給すると言っていたが、メールには全く触れられていない。書かれていないという事は、アマゾンがシステム障害の迷惑料など、弁済する意志はないという事なのだろう。一言文句をいってやりたい気持ちだったが、浅ましいと思われるのも癪なので不問にした。それよりも、Amazon株を持っている愚生としては、トランプの口撃で低迷する株価を反発させるような、耳ざわりの良いトピックスを出して頂きたいものだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧